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最愛 【黒子のバスケ】

第24章 ヴェラザノ・ナローズ・ブリッジ


明日のカレンとの契約書を作ってから、みんなにほっぺをぺちぺちしてもらって気合を入れなおして


大丈夫
みんないてくれるから

あたしは自分に与えられた仕事をきっちりこなして、結果を出せればそれでいい。

それにみんなだって仕事中は彼氏彼女なんて関係なく仕事をしてるんだから、あたしだけ気を使ってもらって甘えてる訳にはいかない。

『さ、準備はいいかしら?』

『もちろんです。行きましょう』


控室を出て静かな通路を歩きながら5人でペントハウスに向かった
セクションが違ってもみんな同じ現場にいる

メイク直しの道具をいつもよりもゆっくり用意して意識を仕事にだけ向ける。

黄瀬君との仕事でモデルに勘違いされて悪口を言われることなんてしょっちゅうだった。
初めてのコレクションでは周りの音も聞こえない程緊張した。
NYで女社長のメイクをしたとき、時間はギリギリな上にプレメイクもシミュレーションもなかった。
ミラノでチームの人がメイクを間違えた時、間に合わないかと思った。


今よりもはるかに厳しい状況だって絶対に失敗できないって緊張感があたしを支えてくれた。
経験があたしの味方をしてくれた。


『お疲れ様でございます。本日の撮影が終了しましたら明日の分のご契約の為少々お時間を頂戴できますでしょうか?』

『そうね。イメージもその時伝えるわ』

『承知いたしました。よろしくお願いいたします』


肩に手を乗せてマッサージを始めると、やっぱりまた肩がこっている。朝しっかりほぐしたけど午後になれば若干は元に戻ってしまう。

リンパをそっと流しながら凝りをほぐしてメイクを直していると、後ろのソファに座る青峰君のところに黄瀬君がニコニコしながら座って話し始めた


「青峰っちの腹筋ちょーいい。俺もそういう体になりたいっス」

「メイクしてるからだろ。お前もあの担当の女にやってもらやいーじゃねぇか」

「そうじゃないっスよ!メイクじゃなくて青峰っちの腹筋そのものがいいって事!」


美緒が言ってたけど黄瀬君は中学のころ、青峰君に憧れていた時期があるらしい。

黄瀬君の体をメイクさせてもらうことも結構あるから、体も見たことはあるけど黄瀬君だってすごく鍛えられてて、スポーツ選手程筋肉はなくてもすごく締まっていて綺麗だと思う

それに手足だって長いから何でも着こなせちゃう
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