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最愛 【黒子のバスケ】

第23章 After the rain


あたしの言葉で青峰君がギュって腕に力を入れてくれて胸にかかる熱い吐息と一緒に聞こえた小さめの声


“俺も…お前がすげぇ好き”


何度言われてもどうしてこんなにこの言葉が嬉しいんだろう

好きになられることが怖かったはずなのに今は青峰君があたしを好きだって言ってくれることが堪らなく嬉しくて幸せで
怖かった男の人の力強い腕が、これ程安心する場所になるなんて想像もしなかった。


恋愛は胸が痛いときもあるけど、その痛みはこの幸福感は当たり前じゃないんだって教えてくれるようだった。



「お前のベッドは別に変えなくていい」

「いいの?」

まぁ変えろって言われてもちょっと困っちゃうんだけど…
青峰君がどうしても嫌なら次のシーズンオフまでには変えるつもりでいた


「お前と火神は一緒に昼寝しただけであいつに抱かれた訳じゃねぇだろ?」

「あ…あたっ…当たり前だよっ‼大我とそんなことしてたらおかしいじゃん‼」

大我とそんなこと…
絶対絶対ありえない

大我への好きは青峰君への好きとは全っ然違う
大我のことはパパとかママとかと同じ好き



「なら別に気にならねぇ。今後は絶対ぇダメだけど」

「もー…だからしないってば。あ、でも、美緒とかさつきはいいでしょ?うちにお泊りのときはいつも一緒に寝てるの」

「あぁ。つかお前らホント仲いいな」

「うん。あたし日本の友達ってあの二人しかいないからね。あの二人はほんとに大好きなの」



さつきと美緒
この2人はあたしが日本で生活を送る上で欠かせない存在

元々友達は多くなかったけど、全てをさらけ出せる友達を一度持ってしまうと人生に欠かせない存在になる。
これはさつきと美緒がいたから知れたことだった。


ハンナはまだ付き合いは浅いけどマイアミで助けてくれたし、一緒にいてすごく楽しいから、きっともっともっと仲良くなれる。


「でも…床で寝るのはやめろ」

「あ…ハイ」

「けど、あん時着てたワンピースは俺の前でだけいつでも着ろ」

「丁重にお断りいたします」

「可愛くねー」




そんな優しい顔で笑って鼻つままれたって可愛がられてるとしか思えないよ。

あたし、本当に青峰君が大好きだよ


だけどあれは着ません
この貧相な胸はできれば隠しておきたい。
まぁもうバレてるけど…
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