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最愛 【黒子のバスケ】

第23章 After the rain


確かにベッドのことを聞いたときチクリとはしたけど、すっごく嫌とか変えて欲しいとかそんなことまでは思わなかった。


だってベッドはベッドだし…


だけど青峰君が買い替えたなんて言うから、青峰君は他の人が寝たベッドが嫌なのかと思ったからあたしも買い替えた方がいいのかと思った。



青峰君はあたしが聞くとなんでも教えてくれるし誤魔化したりしないから、あたしも大我とお昼寝をしてたことを話すとベッドの話題から完全に逸れた

別に隠してたわけじゃないけど本当にお昼寝しかしてないから、わざわざ言わなくていいかなって思ってたけどあんなびっくりさせるなら最初から言っておけばよかった

「…昼寝ん時もハグしてんの?」

「えぇっ⁉しないよ‼するわけないじゃん‼」

青峰君なんでそんな変なこと言うの?

確かにおはようとかただいまとかそういう挨拶なら軽くハグするけど寝るときにハグなんて全然しない。

あたしのベッドは広いから二人で寝ても全然大丈夫


「ならいい。けど今後は絶対ぇダメ」

「しないよ‼それに青峰君と付き合ってからはしてない。ハンナだっていい気しないだろうし」

一緒にお昼寝してた時は特に考えたことなかったけど、多分あれはお互いにお付き合いしてる人がいないことは大前提で、あたしと大我はお互いに別に気を使ったりするような関係じゃないから成り立ってた



「はー……もうお前、火神と仲よすぎんのマジでダメ…すげぇ妬く…」


こんな青峰君すごいレア……

ぎゅってしてくれてるけど、あたしのぺたんこの胸に顔を埋めて、いつもより不貞腐れたような小さめの声。

ヤキモチ妬かせて喜んでるなんて、ほんとにあたしってどうしようもないって分かってるのに、青峰君があたしを好きって思ってくれてるのをヒシヒシと感じて嬉しくてたまらない。


大好きだよ


あたし青峰君が大好き




「青峰君、なんか…かわいー」

「っ…ふざけんな…この鈍感…」


どうしよう…
その不貞腐れてる言い方にきゅんとしてすごく愛しくなる。



いつも抱きしめてもらってばっかだから今日はあたしがする

大きくて腕が回り切らない広い背中に精一杯腕を回してぎゅっとして、柔らかい髪をそっと撫でてみた



「…子供扱いすんな」

「たまには甘えて欲しいもん。いつもあたしばっかりだから……あのね、大好きだよ」
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