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最愛 【黒子のバスケ】

第23章 After the rain


『あたしは外れないわ。テストもしない‼』

『では、はっきりと申し上げます。ここにいるチームの人たちは160人の応募者から選ばれた精鋭です。あなたが仮にこの現場に応募していたとしたら1次選考も通らない。つまり、あなたはこの現場に入る技術はないということです。専属だから入れているだけで実力であればあなたは入れない。どんな経緯であれ、入ったからには何が何でもメンバーと同じクオリティで仕事をしてもらいます。できないなら外します。これは決定事項です』

『昨日言われたことが気に食わなくて仕返しでもしてるつもり⁉』


気に食わないに決まってる
あんなことを言われて気に食う人がいるなら会ってみたい

だけどサラやカレンがあたしを女失格だと思おうが、そんなことははっきり言ってどうでもいい。
青峰君はそう思ってないって言ってくれたから、あたしはそれだけでいい

だけど今はそれは関係ない
カレンさんが綺麗に仕上がっていたならそれで済むことだった。

『生憎、あなたにどう思われようが私の関知することではございません。セクションチーフとしてクライアントを満足させることが私の仕事です。私のチームで仕事をする人には私の納得いくレベルまで上がってきて頂きます』


あたしの今のクライアントはさつきたちの会社
ここに納得してもらえるレベルのメイクを提供するのがあたしの仕事であり義務。




『テストを受けるか、外れるか二つに一つです。いずれにしても本日のメイクは光さんに入ってもらいますので彼女の技術をよく見ておきなさい』

『指図しないで!』

『決定事項だと言ったはずです。話は以上よ』


言うことだけは言ってメイクに入ってもらおうと光さんを呼ぼうとした瞬間、カレンさんの声があたしの耳に響いた
















『じゃあ、あなたがして。サラはメイクはまだ未熟なんでしょ?サラは付き人にするから、あたしのメイクはあなたがして頂戴よ。プライベートは持ち込まないんでしょ?』

『大変申し訳ございません。私は今回、個別の担当は持たないことにしております。当初の担当だった光が担当につきます』

これですんなりカレンが引き下がるとは思ってない。
だけど言うべきことは言わせてもらう

実際にあたしはこの件で黄瀬君も大我も青峰君も断った。だからカレンさんだけを受けるってことはできない。
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