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最愛 【黒子のバスケ】

第23章 After the rain


そしてあたしは今欲求をぶちまけたツケを払っている。

撮影で前から撮るって分かっていながら付けたいくつもの痕。これをパットに見られるなんて恥ずかしすぎて、青峰君のマッサージをしてから連絡を入れた


『どうしたの?』

『あの…青峰君の首に使う色……どこの何番か教えてください……』


色合わせはパットに教わったから基本的に同じ色を選べるはずだけど万が一間違ってたらメイクの手間を増やしてしまう。
本当に恥ずかしくてできれば聞きたくないけどあたしのヤキモチにパットまで付き合わせられない


『全くベイビーったら。あたしがやるわよ』

色を聞いた理由を見透かされているのか、BOSSは笑っていて、余計に恥ずかしくなった。

『いえ、それは……』

『Gの09番よ』

『ありがとうございます……』


死ぬほど恥ずかしい‼‼
穴があったら飛び込みたい


さっきはもう理性も何もなくて欲求だけだった。
恥ずかしくないわけじゃないけど今ほど理性的ではなかったのは確か

パットに言われた色を出して少し赤くなったところを隠すようにタッチしていく


「別にパットがメイクで隠すんだからいいだろ?」

「全然よくないっ!もう撮影前に煽るの禁止だからね」

「俺はすげぇ嬉しかった。撮影でだって隠さねぇで見せびらかしたいくらいだ」

「そんな事ダメに決まってるじゃん‼‼」

何を言ってくれるの…
演出で作ったキスマークならいいけど思いっきりプライベートでつけたのなんて絶対ダメ

恥ずかしすぎて無理

もし青峰君にそういう演出のある仕事があったとしてもあたしは絶対付けないでメイクにする


「なんでだよ。すげぇいい女に愛されてんだから見せびらかしたくなんのは普通だろ?」

「……もう‼‼黙って‼‼‼」


ホント手元が狂う…

キスマークを隠すなんて全然慣れてることだけど、自分がつけたのを隠すなんて初めてで、ただでさえ恥ずかしいのに、青峰君が甘やかし攻撃してくるから平常心が保てない。


「仕事で冷静なお前もいいけど、やっぱ俺はこっちのお前のがいいわ。すっげー可愛い」

「………ちょっと……あたし、水飲んでくるから………」


もう無理
本当に無理‼‼‼


好きな人にあんなこと言われながら普通に仕事するなんてできない‼
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