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最愛 【黒子のバスケ】

第23章 After the rain


みさきは脚が閉じれない体勢を怖がるのを知ってたから、膝に乗せるときはいつも横抱きで乗せてた。


だけど今、自分から俺をまたいで膝に乗ってくれた。

それだけでも驚きなのに俺の鎖骨に思いっきり吸い付いてきた。


チクッとする独特の感覚

キスマークなんて独占欲の証みてぇなもんで、自分の縄張りを他に荒らされたくねぇがためにするマーキングと変わらねぇ。

俺がみさきに付けんのも、みさきは俺だけの女だってどうにもならねぇ独占欲を少しでも抑えたくてつけてた。

みさきは1回だけつけてくれたけど、俺みてぇな独占欲があって付けたってよりも、どんなもんなのかって興味でつけてくれた感じだった。


それでもすっげぇ嬉しかった


「青峰君はあたしが過去にまでヤキモチ妬くくらい嫉妬深くて独占欲まみれだって知らないからそんなこと言うんだよ」

「ならヤキモチ妬いてるって言えばいいだろ?」


けど今のみさきは完全に俺と同じ理由で痕を残してる
すげぇ女っぽい

いつもはクリクリの目がスッと細められて、ぷっくりした唇が少し不貞腐れたようにキュッと結ばれて

ゾクゾクするくれぇ色っぽい


みさきがキスをするたびに柔らかい髪が俺にかかってそれを耳にかける細い指も
自分でこんなことしてるくせにやっぱ恥ずかしがり屋で真っ赤になった耳も

俺がつけまくった首から胸へのキスマークも


すべてに欲情する


「束縛されるの嫌いなくせに」

「なんでだよ。そんなこと言ってねぇだろ?」


実際束縛されんのは好きじゃねぇ
けどそれはみさき以外の話だ

つか、なんでそんなこと知ってんだよ。
俺はみさきに束縛すんななんて一回も言ってねぇ

むしろ束縛も嫉妬もヤキモチも全部しろ
些細なことでもみさきがヤキモチ妬いてたりすんのは俺にとってはすげぇ嬉しい

みさきも俺を好きでいてくれてんだって実感できる



「言ってた」

「いつ?」

「去年」

去年?マジで覚えてねぇ。
去年って付き合ってねぇしそんな話すらした覚えがねぇ


「ほんとに分からないの?」

「分かんねぇよ」

「……好きなタイプは?」

「お前」

「ふざけてるの?」


細めた目をさらに細めて、だけど膝に乗ったまま短くキスを繰り返しながら、思い出せって言わんばかりの顔で俺を見てる。



けど

マジで思い出せねぇ………
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