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最愛 【黒子のバスケ】

第23章 After the rain


死ぬほど恥ずかしい

意地悪に笑って一瞬だけ頬に触れたキス

これ以上ドキドキさせないで……



「忘れる訳ねぇだろ。お前を泣かせたのに忘れていいわけねぇだろ」

「あれは、あたしが勝手に…」

あれは本当にあたしが勝手に泣いただけで別に青峰君が悪いわけじゃない。

信じるって決めたくせに過去を振り切れないせいで、あたしが青峰君を傷つけた


「俺の始末が悪くなきゃあんなことにはなってねぇ。こんなこと言える義理じゃねぇって分かってる…けど、信じて欲しい。俺はお前と知り合う前にあいつとは完全に終わってる。家に来られたけど何もなかったしこれから先もねぇ」

「信じてるよ」


今度こそ本当に信じてる






愛してるから




どうしたって青峰君への気持ちを消すことなんてできない。

これから先だって青峰君を好きな人と仕事をすることがないわけじゃない
今回みたいに同じ現場に青峰君も入ることがあるかもしれない




だけどあたしの気持ちは何も変わらない


あたしと青峰君の関係において悪意のある第三者の言葉は信じない


青峰君の言葉だけ

青峰君の行動だけ



それ以外にあたしは何も信じない




ブレブレなあたしだけどもうブレない



愛してるってことは信じてるってことだって思うから

何があってもあたしは青峰君を信じてる





「人増えてきちまったな。戻るか」

「そだね。ブランチしたらジム行く?」

「そうだな。何食いたい?」

「エビといちごは絶対食べたい」

「ホント好きだな」


くしゃくしゃって頭を撫でてくれて、優しく笑ってくれる



繋いだ手にきゅっと力を込めてしっかり握ると青峰君も同じ様にぎゅっと力強く握り返してくれた


通りを渡ってUターンして


通り過ぎたペニンシュラに戻るとドアマンがドアを開けて迎え入れてくれた


「撮影終わった後仕事の予定は?」

「最終日の後は前に言われた通りちゃんと空けたよ」

「あー…じゃなくてその後」

「2週間くらいは実家に戻るの。2月からのハリウッドの現場の打ち合わせしたりパットの現場に入るから仕事なんだけどね、すぐには帰国しないよ」


2月の現場だからまだ先だって思ってたけど相手側が仕事がこっちであるなら打ち合わせだけでもって提案してくれてそうすることになっていた
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