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最愛 【黒子のバスケ】

第7章 近づく距離


ネロの買い物をしたくてペット用品のフロアに向かうと、ネロのことを聞いてくるから犬が苦手なのかと思った

火神は今でこそネロが平気だけど、初めて会った子犬の時ですら怖がって逃げ回ってた。

けど犬は逃げると追いかける

子犬に追いかけられて逃げ回る火神は傑作だった

幼馴染ならそういうとこも似たりすんのかと思ったけど、黒須はそうじゃねぇらしく、すげーいい顔して大好きとか言うから一瞬犬になってもいいとかバカなことが頭に浮かんだ



ネロがうちに来たのは突然だった
だから最初は何もなくて急遽ペット用品を買い揃えた

犬は元々好きだったけど、実際に飼ったことはなくて、どうしていいか分からねぇから、取り敢えず高校の時2号も飼ってたし火神に連絡を入れると、さすがにシカゴからは来れなかったけど何を買えばいいかメッセージをくれた


ネロは来た時から可愛くて自分の家で飼うことになった時、迷いも怒りもなかった。
先に一言言えって思ったけど、ネロをいらねぇと思ったことは一度もない

しつけは本を買ったけどうまくいかなくて、昔犬を飼ってたアレックスがどうやればいいか教えてくれた。

ドッグトレーナーを付ければよかったのかもしれねぇけど、俺はネロを他人に任せたくなかった。
それに、しつけの過程を一緒に過ごせたことで、ネロは俺を飼い主だって思ってくれたと思うから自分でやって正解だった。

だけど、女はネロの買い物中すげぇつまらなそうにしてて、結局全部俺と店員で相談して何を買うか決めたし、しつけも世話も一切やらなかった。
気が向いたら軽く撫でてるってだけだった

だからネロは懐かなかった

だけど最初にネロを抱いたのは俺じゃなくてあの女だったからネロとしてはそれを覚えてたのかもしれねぇ

ネロはあの女も一応は飼い主だと思ってたと思う
別れてうちにあの女が来なくなったことでネロは捨てられたと思ったのか女が嫌いになった




黒須はネロには会ったことねぇのにリードを選ぶ俺を待ってくれて自分も楽しそうになんか選んでた

ネロって名前から黒い犬を思い浮かべてたらしいけどネロは白


驚いたように目を丸くする黒須は完全な猫顔だった


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