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最愛 【黒子のバスケ】

第23章 After the rain


愛してる


何度も伝えてきたけど、みさきはいつも“いっぱい大好き”って言葉で返してくれた


人によってはこれをガキっぽいと思うかもしれねぇけど、理解もしてねぇ愛してるよりも俺はこの言葉の方が嬉しかった。


嘘がつけなくて正直で
照れ屋だけど一生懸命自分の気持ちを伝えてくれるみさきが愛しかった


みさきは色々ゆっくりでそれでも確実に前に進んでる


だから俺は愛してるって言葉が返ってこなくても、俺の正直な気持ちをみさきに知っててほしかった。

みさきにしか感じられねぇ特別な感情で、みさきにしか言ったことねぇけど、嘘偽りのねぇ俺の気持ちだった。



今まで愛してるって言われても何も感じなかった。
愛してるなんて意味が分からなくて、言う気にもならなかった。



照れがねぇって言ったら嘘だけど、距離があって時差があっていつでも顔が見れたり連絡が取れたりする訳じゃねぇから、一緒にいて伝えるべき時はちゃんと伝える


昨日も何度も言ったけど、罪悪感で言ったんじゃねぇって分かってほしかったから冷静になれたみさきに伝えた


今日もいつも通りいっぱい大好きって返してくれたら、あのクソ女との撮影も乗り切れそうだった

さすがに口には出せねぇけどみさきと付き合い始めてから、みさきにすげぇ甘えたくなる時があった
ダサすぎて情けなさ過ぎて言えねぇけど、みさきを抱きしめるのは自分を癒すためでもあった


電話を終わらせたみさきを後ろから抱きしめて、ぴったりはまる安心感に浸って気持ちを伝えると、俺の手に小さくて暖かい、柔らかい手が重ねられた。


聞きたかったいっぱい大好きって言葉がなくて黙って下を向いたみさきを見ると、やっぱり俺といるのが嫌になったんじゃねぇかって不安になった

自分から手放す気なんてサラサラねぇけど、嫌だってのに無理矢理一緒にいさせることなんてできねぇ

何を言われんのかめちゃくちゃ不安だった



みさきの手にぎゅっと力が込められて…



____________言われる













「……あたしもだよ」



いつもよりも小せぇ照れた声

髪をかけて見えた耳は真っ赤だった



胸を鷲掴みされたような苦しさ

言葉が出ねぇほど湧き上がってくる愛しさ



すげぇ嬉しい

すげぇ可愛い




絶対ぇ離さねぇ

何があっても俺は一生みさきだけだ
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