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最愛 【黒子のバスケ】

第22章 大雨


こんなことになったけど、結果的にはいいこともあったのかもしれねぇ。


SEXできねぇのを悪いと思うなって言ったことを、みさきは理解してくれてんだとばっか思ってた

付き合ってから初めてみさきの家に泊まった時は明らかに気にしてたけど、その後は普通に甘えたりしてくれたからそれでいいと思い込んでた


けどみさきはきっとずっとそれを気にしてた
もっと複雑だった

でも言い出すこともできなくて、今回のあの女のことが引き金になってそれが爆発した

泣かせて傷つけたことは全然よくねぇけど、みさきの中にあった不安を知れたことはよかった


知れたから俺が思ってることも伝えられた


みさきが本気で俺とそうなりてぇって思うまではそんなことしなくていい。
あれは無理してやることじゃねぇ

キスもハグもSEXも気持ちを伝えるためにあるってみさきに惚れて気づいた。

気持ちが追い付いてねぇのに体だけ繋がったって何の意味もねぇ
そんなんただの処理だ


今まで散々意味のねぇSEXしてきてこんなこと言うのもあれだけど、みさきを抱くならそんな無意味な行為にはしたくなかった。



俺は抱けねぇかもしれねぇけどみさきがいい

いつでも抱けるどうでもいい女より、本気で惚れた抱けねぇ女といる方が幸せだと言い切れる。


腕の中で俺を見上げるみさきと目が合って唇を重ねると、まだアルコールの匂いが残ってたけど本当に具合は悪くなさそうで安心した


こんな小柄で華奢で可愛い顔なのに、とんでもねぇ酒豪ってことも新事実だった。


「心停止の後全然飲んでなかったから、少し弱くなったのかも」

「ウイスキーを1本空けちまう女を弱いとは言わねぇ」

「青峰君だってそれくらい飲むくせに」


いや、体格が全然違げぇだろ⁉
しかも俺は多分1本飲んだら結構クる

飲み終わった3時間後にこんな普通にしてられる自信はねぇ


「お前小麦粉まき散らしたときどんだけ呑んだんだよ…」

「あ、あの時は、テキーラのショットをちょっとばかり。18杯程。えへへ……チェイサーを呑まなかったからすごい酔っちゃって…若気の至りです。もうしない」


どこがちょっとだ
テキーラ18杯ってお前はメキシカンかよ
意外過ぎてやべぇな…

すげぇギャップ


けど知れた

こうやって少しずついろんなことを知って、そのたびに俺は何度もみさきに惚れる
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