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最愛 【黒子のバスケ】

第22章 大雨


こっちのホテルに移動して2時間

俺には全く連絡がねぇまま、火神がたまにハンナと連絡を取ってみさきの様子を教えてくれた


「4人でパットのとこで呑んで今サクランボの茎結んで遊んでるってよ」

「みさきもう泣いてねぇって?」

「泣いたり笑ったりを繰り返してるってよ。いちごは珍しく食わねぇらしいぜ」

行きてぇけど今行っても絶対ぇ追い返されるし、女同士で呑んでみさきが少しでもすっきりしてくれんならそうさせる方がいいのかもしれねぇ。

みさきが俺と話してくれる気になったらちゃんと話す。




鳴らねぇスマホをずっと持ったまま、日付が変わる近くになって火神にハンナから連絡が入った

「みさき潰れたってよ」

「は⁉どんだけ呑んだんだよ‼」

「分かんねぇけど、あいつが潰れるなら結構呑んだな。もしかしたら寝ただけかもしれねぇけどな。桃井が代われって」


なんでみさきじゃねぇんだって気持ちもあったけど、女たちだって俺とみさきの揉め事で来てくれたって分かってたから、いつもみてぇに邪険にはできなかった

それに俺とみさきの揉め事っつっても俺が100%悪りぃ


「みさきね、大ちゃんのこと呼んでるよ。酔いつぶれてベッドに寝てるけど」

「今から行くから部屋教えろ」

「1415」

「すぐ行く」

さつきとの電話を切って火神に返すと背中をおもっくそ叩かれた


「ってぇ‼」

「シケたツラしてんな。女たちこっちに呼べ。連れて帰えっから」

「…悪りぃ」


シケたツラにもなるだろ…

自分の不始末で好きな女泣かせて、結局自分じゃどうしようもできねぇから火神と女たちに手借りて

挙句の果てに潰れるまで酒を呑まねぇとやってられねぇって思わせた


失格なのはみさきじゃなくて俺だ

あいつの男として俺は失格だ


だけど手放せねぇなんて分かり切ってんだから何とかするしかねぇ。

教えてもらったフロアに上がって部屋の扉をノックをすると、パットが出てきた。


『なによ』

『迎えに来た』

『……まったく、どうしようもない情けない顔ね。入りなさい』


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