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最愛 【黒子のバスケ】

第22章 大雨


火神から聞いた話でみさきがあんなことを言った理由が分かったけど、俺がハイアットに行くってのは変わらねぇ。


「なんかハンナと桃井と進藤もハイアット呼ばれて行ったし、俺らも行くか」

「あぁ」


初日からこんなゴタつくなんて思ってもなかった。

早めにベッドに入って、いつも通り抱きしめてキスして、可愛い顔して寝るみさきとゆっくり朝を迎えるつもりだった。


フライト直前まで仕事して、フライト明けから直接仕事で、多分時差ぼけもあんだろうし、めちゃくちゃ疲れてんのにすげぇ可哀想なことしちまった。


もうあの女にはウンザリだ


どうせ俺とみさきのことは知ってんだからもう取り繕う必要もねぇし、刺激しなくても散々なこと言ってくれんだから刺激したって別に変らねぇ。



火神が外の風に当たってちょっと気分転換しろっつーから、歩いてハイアットに行ってチェックインを済ませた。


とりあえず風呂だけ済ませるか…

みさきは風呂でめちゃくちゃ泣いてたはずなのに、いつもと同じように俺が入れるように風呂を用意してくれてあった。


あんなに目が赤くなるまで泣かせちまった…


「シャワーだけ浴びるから悪りぃけど連絡あったら…」

「分かった」




バスタブに入るのはみさきが用意してくれてたから


シャワーブースに入ると、さっきの震えてるみさきの顔と涙声、最後に聞いた拒絶の言葉が頭の中をぐるぐると回って、どうすればこんなことにならなかったのか考えずにはいられなかった。



「ごめんな…」



今更言ったってどうしようもねぇし、みさきには届かねぇって分かってるけど、勝手に口からこぼれた






風呂からでてスマホを見たけど連絡は入ってなくて、だからと言ってみさきが泣いてるかもしれねぇのに寝る気にはなれなくて、スマホに入ってるみさきの笑ってる写真をひたすら見てた。



俺にとって女はお前だけだ

誰が何と言おうと、この先ずっと抱けなくても

俺が愛してるのはお前だけだ
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