• テキストサイズ

最愛 【黒子のバスケ】

第21章 bombshell


電話に出た青峰の表情が突然険しくなって、声も明らかに怒ってて、降りるだの違約金だの言い始めて、さっきまでの和んでた空気が一瞬にして張り詰めた


電話を切った青峰は必死に感情を抑えようとしてるのか、深く息を吐いて瓶のペリエを一気に流し込んだ


「どうした?」

「俺の撮影相手が元カノだ」

「はぁ⁉いつからそんなことになってんだよ!」

今回のは顔が出ねぇから有名どころは使わねぇって話だったし、青峰に最初に聞いてた相手だって全然知らねぇモデルだった


「1週間前だって話だ。メーカーには俺んとこに了承済みだって話で通したらしい」

「みさきに馬鹿な真似したら、お前の元カノだからってただじゃ置かねぇぞ」

「分かってる…」


クッソ…
今からセキュリティを呼んでも信頼できる奴が空いてるとは限らねぇ。
けど…一応聞くか


『俺だ。マイアミで使ったセキュリティ一人でも空いてる奴いねぇか聞いてくれ。空いてたらすぐNYに呼べ。費用は青峰が出す』

『カレンか?』

『あぁ。何しでかすか分からねぇからみさきに付ける』

『すぐに確認する』


こういう時は信頼できるやつで情報を共有して、みさきを囲いの中から出さねぇようにしねぇと危ねぇ。

パットだってあの女と青峰の関係は知ってるはずだ


エージェントからの折り返しを待ちながら今後の策を立てた

「いいか、協力者がいねぇと乗り切れねぇ。進藤と桃井にも元カノが来たことを話せ。ハンナは多分気づくし俺からも言っておく」

「あぁ。悪い」

「仕事だと割り切れ。お前は相手に触らねぇって決まってんだ。自分からNGを出すな」

「あぁ」

「みさきのことだけ考えてろ。あの女がいるってことを意識しすぎるな」


俺らももうガキじゃねぇし、NBAで揉まれたせいか感情を抑えるってことが得意ではねぇにしても出来ないわけじゃない。

感情的になったらいい仕事はできねぇ。

とにかく仕事を短く切り上げて、あの女との接点を最小限にすることでこの現場を乗り切る。


今後の大筋を決めたところでエージェントから連絡が入った


『どうだ?』

『ダメだ。他の人しか空いてない』

『分かった』


クッソ‼

知らねぇ奴をつけて万が一向こうに取り込まれたらかえって危険だ。
セキュリティは今回は使えねぇ…
/ 1719ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp