• テキストサイズ

最愛 【黒子のバスケ】

第21章 bombshell


パットとみさきが部屋を出て行っちまって火神と二人になって、どうせ自分たちの部屋に戻ってもそろそろ顔合わせに呼ばれんだから、みさきたちが戻ったら一緒に出りゃいいと思って、パットの冷蔵庫から二人でペリエを失敬して勝手に飲んでたらライアンから電話がきた。

『あー?』

『厄介なことになった』


ライアンの声で相当悪りぃことだってのはすぐに分かった

『何があった?』

『お前の相手モデル、急遽変更になってあの女だ』

『は?そんな連絡入ってねぇだろ』

あの女
ライアンがそう呼ぶのは、ネロを捨ててスマホをハッキングしたあのクソアマだけだった。

相手のモデルが変更になりゃこっちに連絡があるはずなのに、それがねぇってどういうことだ

『ナカノにさっき確認で言われた。俺のところと了承が取れてるから連絡不要と言われてたようだ。しかも1週間前の急遽の変更でどっちにしてもギリギリで手の回しようがなかった』

モデル同士は情報が筒抜けらしいから新人からあいつが仕事を取ったってことか


ふざけんな…
なんでここまで付きまとわれなきゃいけねぇんだよ
しかもみさきのいる現場で


『降りる』

『無理だ』

『違約金なら俺が払う』

『そうじゃないだろ!…冷静になれダイキ。彼女のことは俺も全力で守る。そもそもこれは彼女の企画で彼女の現場だ。初めて師匠の前で上に立つ、大事な仕事だって事を忘れたのか?感情を抑えろ。絶対に手出しさせない』

『クソッ…』


確かにみさきはこの仕事を去年からずっと手掛けてきた。
ずっとこの仕事でBOSSと一緒にやるって言って、手術後に記憶が抜けてた時も、それを取り戻すために必死で、寝る時間も削って資料を読み漁って、ハンナや泉さんで何度もメイクをシュミレートしてた。

仕事に私情を持ち込まねぇあいつの現場を俺の私情で壊すわけにはいかねぇ…

『こらえろ』

『…分かった。今後は全部メーカーから確認入れさせろ』

『分かってる。ナカノは何度も本当に連絡しなくていいのか確認をしてたようだが、全て話は通っているから必要ないと強く言われたそうだ。ナカノからは謝罪を受けた』

『なら、あっち側には責任ねぇだろ。別に謝ってほしいわけじゃねぇ』



スマホをハッキングされてんだからあいつはみさきの顔を知ってる


顔合わせで気づく


『彼女には…』

『俺が話す』
/ 1719ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp