• テキストサイズ

最愛 【黒子のバスケ】

第21章 bombshell


全体会議の後はメイクチームを招集して当日のスケジュールからメイク確認、色合わせ資料の配布、担当の決定をしていく。


「今回のメイクは、アクター6名に対して、私を除く5名で対応します。ここにいる4名、もう一人はLAを主な拠点にヘアメイクアップアーティストとして相当のキャリアと技術を持つ、パトリックにお願いすることになっています」


パットの名前を出した瞬間メイクチーム全員の目が輝いた。

アメリカやヨーロッパでメイクをしていてパット知らない人は恐らくいない。

そして、パットは少し前にコスメブランドを立ち上げて、それが世界的なヒットを記録していて、日本でもメイクをやっていて知らない人はほぼいないといえる。


「青峰さんと火神さんはご本人たちの強い希望でパトリックが行いますが、黄瀬さんと女性モデル3名に関してはここにいる皆さんに担当をもっていただきます」


女性モデルは顔がほぼ映らないことで知名度の高い人ではないけど、そこで完ぺきな仕事ができれば彼女たちの印象に残ることができる。

そしてそれは、次の仕事につながることを意味してる。

彼女たちがいつ人気モデルになるのかはわからない
だけど素材を完ぺきに引き出せたメイクをしたとき、それは高い確率で起こるっていうのがあたしの経験からわかってることだった。

モデルや女優、俳優を最大限引き出すのが私たちの仕事
売れてる人ならば評判を落とさない
売れていない人ならば魅力を伝える

本人の努力も当然あるけどヘアメイクだって運命を左右する
だからあたしはこの仕事を誇りに思うし、責任も感じてる。


今回の選考基準は技術、メイクへの姿勢、アクターに対する観察力
そして、道具をどう思ってどう扱っているか

すべてを考慮して160人の応募者からここにいる4人を選んだ


「ではそれぞれの担当を発表していきますので当日までに練習やシミュレーションを各自行って当日はアクターを150%引き出すつもりでやってください」


「まず、黄瀬涼太さんは伊藤詩織さんお願いします」

「はい」

伊藤さんは何度か企画でも一緒になってて、技術もメイク道具の扱いもアクターに対する姿勢もすべて尊敬してた。

あたしよりも10歳年上であたしと同じフリーランス

年下のあたしの現場になんの躊躇もなく入りたいと言ってくれたこともうれしかった。

/ 1719ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp