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最愛 【黒子のバスケ】

第7章 近づく距離


「青峰君なんか見ないの?」


もう完全にあたしのお買い物に付き合だけになってしまった青峰君にもう一回聞いてみた。


荷物は後でまとめて受け取ることになってるからいいけど長時間連れまわしてしまって本当に申し訳ない

「いや、特に今必要なものねぇかな…あ、犬のもの見ていいか?」

「うん‼もちろん」

「男の子?女の子?」

「あ?ネロか?オスだ」


男の子か…
青峰君をお借りしてるし何か買ってあげよ


首輪を選ぶ青峰君から少し離れてネロ君にお礼のおやつを選んでちゃんと無添加のささ身ジャーキーを見つけたからそれを購入した

勿論あたしの愛するセルジオにもお土産の首輪とおやつ


ペット用品をすごく真剣に選ぶ青峰君は、ネロ君を思い出してるのかちょっと口元が笑ってる。

きっと大好きなんだよね…
ちょっとだけネロ君が羨ましい。

「ネロ君大きいの?」

「シェパードだから大型にはなるな。犬苦手か?」

「全然!大好き!」


猫も好きだけど犬だって大好き

懐いてくれるとすごく可愛い


「なぁ、これどっちがいい?」

店内をぐるぐるする青峰君の邪魔をしたくなくて黙ってついて行ってたら2本のリードを持ってすごく真剣な顔であたしに意見を求めてくれた


「ネロ君ってことは黒いの?」

「いや、白。真っ白のシェパード」

ネロってイタリア語で黒だからてっきり黒いと思ってたしシェパードは黒っぽい色しかいないと思ってた…

白いシェパードがこの世に存在するなんて知らなかった

「ワンちゃんが白いなら、あたしだったら黒にする!」

「じゃそうするわ。ありがとな」

ネロ君の事を考えてるのか目じりを下げた青峰君が会計を終えて戻ってきたから忘れないうちにさっきのおやつを青峰君に渡した。


「あの…これご主人様をお借りしてるのでネロ君に…」

「マジ⁉」

「うん」

「ありがとな」

ありがとうなんて…こっちのセリフだよ…
今日本当に楽しい


「もう買い物しねーなら戻るか?」


もうバイバイしなきゃいけないのは寂しいけど、疲れてる青峰君を連れまわしてしまったからこれ以上はもう本当に悪い。

明日またお見送りすれば会えるよね…


「うん。戻ろ!」
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