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最愛 【黒子のバスケ】

第21章 bombshell


日本での仕事も全部終わって、予定より早えーけど便さえ取れれば明日にでも帰国しようと荷物を全部まとめて、この無駄に豪華なマンションとピッカピカに黒光りする、普通なら人には貸さねぇような車を貸してくれた赤司へのお礼と、LAにいるハンナへのお土産を買うために出かけた先で財布をスられた。


赤司への礼だけは買えてたけどハンナのは買ってねぇし、車で来たのに免許すら財布の中に入ってて身動きが取れなくなっちまった。

取り敢えず、あの車を誰かに勝手に運転させるなんてことはできねぇから赤司に連絡をしたら迎えを寄越してくれて、車を回収してくれた上に、警察にも寄ってくれたお陰で盗難の手続きはできた

けどその後が問題だった。


慌ててカードを止めたせいで航空券が買えねぇ上に、帰国するまでの何食かは外で済ませるつもりだったから食い物もオレンジとトマトときゅうりしか冷蔵庫になかった。

仕方ねぇから夜はそれですませたものの、このままじゃ帰国もできねぇ

そんで思いついた策は、青峰がネロの為にチャーターした飛行機に一緒に乗せてもらって、みさきのとこで飯を食う


二人の貴重な時間を邪魔したくねぇけど、フライトも取れねぇし食い物もねぇなんて普通に生きて行かれねぇ

それに、カード類が再発行になったとしても届くのは全部LAの自宅。

文字通りの一文無しでLAに戻るなんてイカダを使うぐらいしか思いつかねぇ


マジで邪魔したくねぇけどこれしかねぇから、先に青峰に飛行機に乗せてもらうことを了承させてから飯食いに行くって事だけを言って一方的に切った。


だってそうでもしねぇと青峰に来んなって言われちまって飢え死にする

みさきは文句の一つ二つ言っても、俺が行って一文無しだって言やぁ飯は食わせてくれるってことは分かってる。


あいつはなんだかんだ言っても優しいから困ってると助けてくれる。

徒歩で1分のみさきのマンションまで移動して、エントランスのセキュリティーを解除してドアのチャイムを鳴らすと、ちゃんとインターホンに出てくれた


「今開けるね」

「悪り…」




インターホンが切れてみさきが開けてくれんだと思ってたけど開けたのは青峰だった


「てめぇ…貸だぞ」

「悪りぃ…」


青峰が言ってんのはみさきとの時間を邪魔したって事で、チャーター機の事じゃねぇってのは表情ですぐに理解できた
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