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最愛 【黒子のバスケ】

第20章 28


きっと今頃NYではプレメイクが始まったころ


「行きたかったな…」

「来年また呼ばれるだろ。今んとこあっちで決まった仕事ねぇの?」

「呼んでもらえたら嬉しい。いくつかあるよ。えっとね…」


細かいことはスケジュールを見ないと分からないけど覚えてる範囲でもそれなりに行く予定はあった。

「11月に2週間NY行って、12月もNYで…あとは2月から3か月間はLAで長期の仕事受けてるよ。細かいのはちょっと確認しないと覚えてないんだけど今年は行ったり来たりが多そう」

「2月からの3か月はずっとLAにいんの?」

「うん。それハリウッドのメインキャストのメイクだし撮影はLAだから。初ハリウッドなの」

NYでやった審査員の仕事でメイクをしたモデルエージェンシーの社長がパーティーであたしの話しをしてくれたらしくそこから繋がった縁だった

最初メールでコンタクトがあった時は何の冗談かと思ったけど話をするうちに本当なんだって分かってすごく嬉しかった。

「そういうのすぐ言えよ」

「今日後で言おうかなって思ってたの。これ正式に決まったのが昨日お家出る直前だったから」

本当は嬉しくてすぐにでも言いたかったけどそうしたらあたしも浮かれちゃいそうでちゃんとかみしめて実感して落ち着いてから言いたかった。


それに青峰君のお誕生日だからそれだけを目一杯お祝いしたかった。

だって青峰君はあたしが嬉しいことをいつも自分の事みたいに喜んでくれてお祝いしてくれるから、今回は青峰君のお誕生日だけをしっかりとお祝いさせてほしかった


「じゃ、お祝いだな」


ほらやっぱりそう言ってくれるって思ってた。


「成功したら…」

「前祝いだ。つってもちゃんとなんか用意してあるわけじゃねぇけど…一回テーブル片付けようぜ」

「うん!」



青峰君はご飯のお片づけは絶対に手伝ってくれる。

家事はしないって言ってたけどお皿を拭いたり仕舞ったりしてくれるからあたしだと踏み台がないと届かない棚だって青峰君なら踏み台いらず


一人でやるよりもずっと早く片づけを終わらせられるし一緒にキッチンにいるのがあたしは結構好きだったりもする
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