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最愛 【黒子のバスケ】

第20章 28


お誕生日の1泊旅行は近場だったけど青峰君が喜んでくれてちょっとたどたどしいサプライズだったけど嬉しいって言ってもらえてあたしもすごく嬉しかった。



こんな風に二人で過ごせるのはきっともう今年は最後だからって急遽レイトチェックアウトの一番遅い時間の16時までゴロゴロだらだらして部屋から一歩も出ない予定に変更


浴衣の裾だけ少しまくりあげて二人で足を入れて足湯したり

部屋のお庭で綺麗な石を探してどっちがきれいとか形がいいとか言いあって


目が合ったら絶対にキスをする



きっと今までで今日が一番キスをたくさんしてる


人目がないってことがこれ程までに嬉しかったことなんてきっとない


畳に寝っ転がって抱きしめられて、抱きしめ返して


長い脚があたしを捕まえて


離れられないのはあたしが離れようとしないから


腕の中で大好きな顔を見上げると優しく笑ってまたキスをしてくれた




「あー…もう帰るの嫌になっちまったな」

「えへへ…そだね」


そうは言っても明日からまた日常に戻る訳でもう一泊していこうなんて贅沢なことは言えないのが悲しいところ


だけどこういう時間を楽しめるのはたまにで特別だから

しばらく会えなくなる大好きな人と過ごせるのが特別だから


「夜何食いたい?」


「うーん…さっき食べてお腹空いてないから軽めのもの」


ずっとここにいて大して動かないくせに食べる物は食べてるから全くお腹が空かない。



「俺も外で食う気分じゃねぇし…家戻るとき適当に買ってくか」


「うん」


こんなにだらけてるのに夕食も作るつもりがないあたしはもう怠け者の代表格


だけど明日からはまたちゃんとやるもんって言い訳して残り少ないリラックスタイムを堪能させてもらった

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