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最愛 【黒子のバスケ】

第20章 28


side青峰

風呂から出るとリビングのソファでみさきがこっくりこっくり首を揺らしてる

どうしても俺に先に入れっていうから入ったけど、先に入らせてやりゃよかった


「もう寝るか?」

「…ううん。お風呂入る」

「溺れんなよ」

「うん。大丈夫」


ソファから立ち上がって、小せぇ体をグッと伸ばしてんのがなんかすげぇ可愛くて、そのまま上に抱き上げた

すげぇ軽い


「びっくりしたー!」


驚いてはいたけどさっきまでの眠そうな顔と違って、楽しそうに笑って俺の腕に捕まってる

「すごーい!天井に手届きそう‼」

「それはさすがに無理だろ」


普通の家なら届くかもしんねぇけど、ここは天井が高けぇからどうやっても届かねぇ

「えー無理かな?」

「無理だ」


すっかり目が覚めたのか俺と天井を交互に見て目をキラキラさせててすげぇ可愛い




「ねぇねぇ」

「ん?」

「一個お願い聞いてもらませんか?」


みさきに見下ろされんのって新鮮だなとか思ってたら、目をくりくり動かして笑ってためらいがちに頼んできた


「言ってみ」

「…腕が大丈夫だったら、たかいたかいして欲しい…」


何だそりゃ

すげぇガキっぽい意外過ぎなお願いだった


「ははは!やってやる」

「いいの⁉」

「あぁ」

こんだけ色々してもらってお願いがそれなら全然やってやる



「いくぞ」

「うん!」

___________





「キャーっ‼たかいたかーい‼‼」

「たかいたかーい‼‼」


ガキか。

すっげぇ喜んでる

しかも俺が言わねぇからって、自分で言ってげらげら笑ってめちゃくちゃ可愛い


何回か上に放り投げて息ができねぇほど笑うみさきを畳に下ろすと、まだ笑ってる



「すっごく楽しい!」

「あー…さすがにしんどいわ」


畳に寝転がるみさきの横に俺も寝転がると、嬉しそうに笑いながら俺に抱き着いてきた

「えへへ。ごめんね」

こりゃ悪いと思ってねぇな

「楽しかったか?」

「うん!」

こんなガキみてぇなことでここまで楽しそうにしてくれんなら何度でもやりたくなる


体格差があるとこういうのができんだな

いいこと知ったぜ


「お風呂いってきます」

「ゆっくり入ってこい」


本当はさっさと出てきてほしい
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