• テキストサイズ

最愛 【黒子のバスケ】

第20章 28


みさきに手を引かれて部屋の外に付いてる露天風呂に出ると、夕日の差し込む湯船に文字が浮かんでる

congratulation DAIKI

10th anniversary of visiting the United States&28th birth day


渡米10周年と俺の28歳の誕生日を祝ってくれてた。


そしてあっという間に溶けてなくなっていくその文字


なんだこれ…

すげぇ



「ちょっとギリギリになっちゃった。ホントならもうちょっと見られたはずなんだけど、不慣れであんまりタイミングがうまくいかなかった…」


あっという間に消えちまったけど読めたし伝わった


嬉しすぎて言葉が出てこねぇ…


ちょっとがっかりしてるみさきを思いっきり抱きしめると、みさきが俺を抱きしめ返して照れたように伝えてくれた


「渡米10周年と28歳のお誕生日おめでとうございます。
いつも努力して自分のやりたいことを勝ち取ってきたあなたをとても尊敬しています。……これから先もずっとお祝いさせてもらえたら幸せです。…世界で一番、大好きです」



「……愛してる。世界中の誰よりも、お前を愛してる」


なんて言っていいか分かんねぇ





言葉にならねぇほど嬉しかった

俺だって渡米して10年だなんて忘れてた


「渡米した日付は多分違うけど、どうしてもお祝いさせてほしかったの。ずっとずっと一人で頑張ってきた10年だと思うから、お祝いは一緒にしたかった」


ホームシックがなかったっつったら嘘になる

緑間と赤司にやってもらったとはいえネイティブと会話を成立させんのは大変だった。
聞き取れても自分の言いたいことが伝わらねぇことにいら立った

自分レベルの奴がゴロゴロいて自信なんてなくなった

バスケができんならそれだけでいいって渡米したはずがすげぇ帰りたくなる時があった

でも諦められなかった


渡米を認めてくれた親父にもお袋にも、応援してくれたあいつらにも、…荻原にも、諦めて帰るんじゃ合わせる顔がなかった

それに火神がいたから負けたくねぇって意地を張り通せた


諦めなくてよかった


少しでもみさきに誇れることがあってよかった


一人だったかもしれねぇけど一人じゃなかった
それにこれからはみさきだっていてくれる

マジで最高の誕生日だな…
/ 1719ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp