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最愛 【黒子のバスケ】

第20章 28


大満足のご飯を終えて今日はあたしの運転でお家に帰る。


「運転させて悪りぃな」

「いつもしてもらってるんだもん。全然気にしないで」


青峰君の車を運転させてもらうなんて恐れ多いけど、左ハンドルはずっと乗ってたから慣れてるし、あたしの車よりも少し大きいけど大我がシカゴであたし用って言い張る黒いのよりは少し小さいから運転は全然できる。


シートを自分の脚の長さに合わせて結構前に出して……

この行為が若干の屈辱

だって青峰君シート一番後ろまで下げてあるんだもん

背が高いだけじゃなくて脚長すぎだよ


「じゃあ出発します」

「頼むな」



そんな優しく笑って頭なでなでしてくれるならあたしが毎回運転でもいい

…なんて余計なこと考えてたら事故起こしちゃう


いつもよりも慎重にハンドルを握ってアクセルを踏み込んで大通りに出た。



都会とはいってもやっぱり夜は昼間よりは走りやすい


渋滞に捉まることなくマンションにたどり着くと駐車スペースに車を止めた


「うまいな。さつきに教えてやれ」

「駐車は昔から得意なの!さつきは、助手席専門でいいと思うな。ほら、気が利くしいっぱいお話してくれるから眠くならないし…」


さつきはなぜか運転がすごく下手。
初めて3人で旅行した時さつきが運転下手だって知らなくてレンタカーをちょっと運転してもらったら…

もうあたしも美緒も顔面蒼白。


それ以来さつきに運転をしてもらったことはない


さつきは苦手なことと得意なことがはっきり分かれてるから、ある意味分かりやすいし得意分野は本当にすごい


「あいつ観察力も運動神経も悪くねぇのに何でだろうな」

「ね、ほんと不思議」


「つーか、駐車場そこダメじゃね?」

「え?ダメじゃないよ」

あたしが停めたのは住居者用駐車スペースで来客用じゃない。


だけどいいの。


「そこ、来客用じゃねぇじゃん」

「もう一台借りたから、青峰君がうちに来たときはここに停めてね」


青峰君が来てくれるようになってからずっと来客用スペースだったけど、来客用スペースは数も限られてるしぶつけらて逃げられたら誰がしたか分からないままになっちゃいそうで、青峰君が車を大事にしてるって知ってたから、もう一台駐車場を借りれるように管理会社に連絡を入れていたのがやっと今日借りられた
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