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最愛 【黒子のバスケ】

第20章 28


お店に着いて車を止めると店主が出迎えてくれた

「お待ちしておりました」

「こんばんは。突然すみません」

誰にも会わずにお部屋に入れるのがこのお店のいいところ

入り口は一つだけど完全予約制で入店時間も決められてるし、出るときは仲居さんが全部アテンドしてくれるから入ってから出るまで店主と仲居さん以外は誰にも会わない

仲居さんも部屋ごとに担当が決まっていて、何人もの人が来ることもないから黄瀬君にもお勧めしたらすごく気に入ってよく美緒と来てるみたい

それにここはとにかくお肉がおいしい
牛タンがメインだけど他の部位もあるし、しゃぶしゃぶもできる
味付けも優しくて大好きだからママとかパパが日本に来たときは必ずここで食べるし大我もこのお店はすごく気に入ってる


お部屋に案内されて今日の担当の仲居さんが挨拶を済ませると、ふすまが閉まって本当にお家みたいに二人っきりでくつろげる

メニュー表はなくて店主のおすすめで出てくるし、何度も来てるから好みは覚えててくれるみたいでいつもすごく美味しいものを出してくれる


「すげぇ静かだな。外食って感じしねぇ」

「そうなの。だから落ち着くかなって思って」

「すげぇ落ち着く。向こうの家は和室とかねぇからこの畳の感じがすげぇいい」


畳だけど座りやすいように掘りごたつみたいになってて、冬は床暖であったかいし希望すれば本当におこたつにもしてくれる


まぁ冬は青峰君はシーズンだから来れないんだけど…

それにあたしも冬は忙しい時期だし
クリスマス、年末年始、バレンタイン、ホワイトデー
何かと雑誌でもテレビでも特集が組まれて、恋人にしたい男性8年連続NO.1の黄瀬君はお約束と言っていい程いろんな媒体で出まくってあたしのメイクを大いに宣伝してくれてる


寒い冬にくっついて一緒におこたつとか入れたらすごく幸せなんだろうな…


いつかこの夢が叶ったらいいな



まぁ、この夢がかなうとしてもずっとずっと先

青峰君がNBAを引退して、あたしがもっと余裕のある仕事の仕方ができるようになった時


そうなるときまで一緒にいたい

そしてそうなった後もずっとずっと一緒にいたい


“ずっと一緒”なんて若い子たちが恋愛に夢中になって周りが見えなくて言ってるだけだって思ってたけどあたしも変わらない


青峰君に夢中で青峰君しか見えない
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