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最愛 【黒子のバスケ】

第20章 28


あーあ…ライアン来ちまった

マジで行きたくねぇ。

みさきの作ってくれた昼は食いてぇけど対談は嫌だ
今更火神と何話すんだよ


みさきにもらったキャップをして、サングラスと財布とスマホだけを持って玄関に向かう俺に、ランチボックスを持ったみさきがちょこちょこと着いてきて、靴を履いて向き直った俺に、すげぇ可愛い顔して手に持ってるのを差し出してくれた。


「行ってらっしゃい。夜一緒にお出かけできるの楽しみ」

「行ってくるわ。運転気を付けてな。なんかあったらすぐ電話しろよ」

「うん。ありがとう。青峰君も気をつけてね」


見送り…


最高


ニコニコ笑うみさきを引き寄せて、いつもより少し長めにキスをして離れると、赤い顔で俺を見てからちらっとリビングの方を見て、見られてないか確認してる。


可愛くてもう一度キスをしようと近づくと口に手を当てて阻止された


「もう…ダメ…」

「もっかいいいだろ?」

「ダメ…ライアン待ってる」

あいつのことだからどうせ移動時間長めにとってんだから待たせときゃいーんだよ


みさきの手首をそっと掴んで手を外させてから顎を掴んで唇を重ねた。


「…次したら、お仕事行かせないから」


そんなん願ったり叶ったりじゃねぇか

全然分かってねぇ

マジでみさきの可愛さは底なし


「サボったら怒るくせによく言うぜ」


自分に余裕がねぇのを必死に隠してみさきの頭を撫でてドアノブに手をかけてから振り向くと可愛く笑って手を振ってくれた。

「頑張ってね」

「あぁ」

軽く手を挙げ返して戻りたくなる脚を必死に前に進めて玄関を出た。


みさきに釣り合う人間でいるために、仕事はきっちりこなす。




『お、来たな』

『今日は8時前には家に着きてぇ。今回の対談以外の話は誰ともしねぇからその辺きっちり頼むわ』


昨日の阿保みてぇなのはうんざりだ。


それに今日はみさきと飯行くって決めてんだから、無駄な事で時間を使いたくねぇ

『分かった。昨日の件は問題なく処理済みだが本人は相当ご立腹らしいぞ。気を付けろよ』

『もう会わねぇだろ』

『そのはずだが、お前が空港で撮られた写真は出回ってる。彼女がほぼ見えてないとは言え油断するな』


そうだな…
質の悪りぃバカ女は何してくるか分かったもんじゃねぇからな
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