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最愛 【黒子のバスケ】

第20章 28


寝坊する訳にはいかないって枕の下に忍ばせたスマホが振動して目を覚ました。


隣の切れ長の目はまだ閉じてる。


「朝ごはんできたら起こしに来るね」


勝手にいなくなるとペナルティだから一応声をかけてからベッドを降りて、軽く支度をしてから朝食の用意と今日のお昼の用意を始めた。


こねておいた生地をオーブンに入れて焼き始めて、昨日の夜に漬けておいたお肉を常温に戻す。


マジバのてりやきのたれになるように少しずつ配合を調整したから割と近い味になった…はず。


パンにはさむレタスをちぎって洗ってしっかり水を切ってから、いい感じに常温になじんだ鶏肉をオーブンに入れてじっくり芯まで火を通す。


漬けてたたれが過熱されて、部屋にてりやきの匂いが広がりだすと同時にトレーニングウエアに着替えた青峰君が起きてきた。


「おはよ。起こせって」

「おはよう。だって今日もお仕事だし、朝食できたら起こそうかなって」

「まだ時間かかるか?」

「うーん…そんなに。走ってくるならそれに合わせるよ」


今日は一日お仕事で相田さんのところに行かれないから朝食前に走るんだ。
すっかり忘れてた。

やっぱり起こせばよかった


「じゃあ1時間で戻る」

「シャワー用意しておきます」

運動前の水分補給をしてもらってから玄関までお見送りすると、ハグとキスをくれる。


「行ってくる」

「気を付けてね」


玄関を出ていく青峰君を見てからお風呂の用意をして、リビングに戻ると丁度パンが焼きあがった音が聞こえて、オーブンを開けるとこんがりといい色付き。


うん!大成功!


ダッチオーブンのチキンもいい感じに焼けてきてるから、たれをとろみがつくように煮詰めて軽く味見をすると、マジバと全く同じって訳にはいかなかったけど結構似てると思うたれが完成した。


やっぱり煮詰めると少し味が変わる

砂糖を使ってないっていうのも関係あるのかな…?

だけど意識的に避けてる人に砂糖を使う気にはなれないし、これは次回への課題。

さつきと美緒にもまたあのチキンの時みたいにちょっと試食してもらって完璧に再現したい。


だって好きな人が自分のご飯をおいしいって食べてくれるのってなんかすっごく嬉しい。



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