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最愛 【黒子のバスケ】

第20章 28


不満が顔に出ねぇように、みさきのことを考えながらなんとか撮影を進めてんのにちっともOKが出ねぇ。

NGの出たとこまでセットの形を戻すために俺たちは休憩させられる


「青峰さん、やっぱりこのままでは気が済まないので何かお詫びさせてください。彼女さんがいてもあたしは気にしません。それに仕事のお詫びなので、彼女さんには関係ないことです」



関係ない…か

大ありだ
俺の行動の全てはみさきといるためにある
みさきに無関係なら俺にも関係ねぇ

あっちでの仕事だったらここでライアンが割って入るから俺は黙ってりゃいいけど、ライアンは日本語はできねぇ

「…面倒はごめんだぜ」

「誰にも言いません」


押してだめなら引いてみろって言うだろ
ここで感情的になっても意味がねぇ

カケヒキは試合結果に大きく関わってくるから苦手ではねぇんだよ


撮影ブースに呼ばれて入る前にライアンを呼んだ


『ハイヤー呼んどけ』

『分かった』

短く会話をして撮影ブースに戻ると今度はすんなりいった。

これで分かった。
あの女は俺がOK出さなきゃずっとNGを連発させるつもりだった。
全く、よくそんな使い古された手使ってきたな。


全部のカットでOKが出た時既に予定時間を2時間過ぎてた。

「一緒に出ますか?」

「いや、ハイヤー待たせてあるからそれに乗れ」

「はい。分かりました」

女と別れて控室でメイクを落としてもらいながらライアンの連絡を待つと、30分後にライアンから予定通りの連絡が入って俺は自分の車でみさきのマンションに戻った。


すげぇ疲れたけど、鍵を開けて玄関を開けると多分みさきが料理をしてくれてたのかすげぇいい匂いがする。



「おかえりなさい‼」


あー可愛い
最高
疲れ忘れた


「ご飯とお風呂どっちにする?」

それともあたし?だろ?
言う訳ねぇけど


あんなバカ女に手こずって2時間も無駄にしちまった。

着替えてリビングに戻るといつも通りにすげぇうまそうな飯が並んでてめちゃくちゃ安らげた


みさきと過ごす時間より大事な時間なんて俺にはない。


「お仕事お疲れ様です」

「みさきもお疲れ。飯ありがとな」

「どういたしまして!」


すげぇニコニコしてる。


「仕事どうだった?」

「黄瀬君が優秀だから時間通りに終わったよ。青峰君撮影結構大変だった?」
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