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最愛 【黒子のバスケ】

第20章 28


もう、あたしほんとバカ

ジェイクが吸って付けたのより濃いしチクってするから、てっきり噛みついてるんだってずっと思い込んでた。


力加減は分からなかったけど、思いっきり噛みつかなくてよかった


「ご飯作ります。何が食べたい?」

あんな仕打ちをしちゃったから、何でも作ります



「飯もうちょい後な」

「遅くなっ…」









_______ガブっ



「やんっ‼‼」

「俺はお前が食いたい」


ひゃぁぁぁぁ‼‼‼‼

ごめんなさいごめんなさい‼‼
もう噛まない!!



心の中では確かに言葉になってるのにうまく言葉にならない。


青峰君が耳とか首とかにそっと噛みつくから、くすぐったくてムズムズしてしょうがない


あっ…だめっ…食べなっ…で…

ひゃっ…やぁっ…



タートルネックなのに簡単にめくられて甘噛みされて、たまにチクって痛くなる。


噛むのとキスマークを付けてるのって全然違う


やっ…もっ…だめ…

ん…はぁっ…あっ…も…噛まないからっ…

…許して……


「ダメ」

…あおっみねくん…




「大輝だろ?」

耳元で囁かれるだけで、背骨が歪むような脳内がしびれるような感覚が襲ってきて、どうしようもない程青峰君にしがみつきたくなる。


湧き上がるその気持ちに逆らうことなく、素肌のままの青峰君に強く抱き着くと青峰君が首から離れて大きく息を吐くのが聞こえた。




「愛してる」

「ッ…今それ言うのずるい‼」



そもそも噛みついた自分が悪いって分かってても、あんなにいっぱい噛みついてないのにって言おうと思ってたのに、それを言われてしまうと反抗する言葉はすべて飲み込まれてしまって、嬉しいって感情がお腹の底から湧き上がってくる


あたしも、すごく大好き。

噛みついてごめんなさいと大好きが伝わるように、目の前のたくましい胸にそっとキスをした。


唇とは違う弾力と唇よりも高い体温


あたし、もっともっと青峰君に触れたい
仕事で触れるんじゃなくて好きで好きで堪らないからこの人に触れたい


恋愛に対する恐怖はもう少しも感じなかった


青峰君を見るとすごく優しい顔をしていて、おでこにキスをしてくれた
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