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最愛 【黒子のバスケ】

第19章 甘い時間


準備の終わったみさきをソファに呼ぶと、大人しくこっちには来るけど、いつもみてぇにすぐに隣に座らねぇ。


まだ時間じゃねぇんだからちょっと充電させろ。


スタジオ入ったら名前呼ぶなとか言って…

まぁ、みさきが仕事がやりにくくなっちまうのは避けてぇから、言うことを聞いてやらねぇことはねぇけど、撮影が始まるまでは好きにさせろ


腰を捕まえてキスをする俺に「キス禁止」とか言ってくるのを無視して何度もキスをした


「んっ…もっ…はぁっ…」


エロ…

ダメっつってんのが建前なんて思ってねぇけど、本気でキスを嫌がる訳じゃねぇから俺もやめるつもりはねぇ。


「跡つけさせろ」

「ダメ!」

これはマジのダメだな…

「見えるとこにやんねぇから」

「……んーーー…どこに付けるの?」


みさきの胸元。

服で隠れてるとこを指さすと、顔を真っ赤にしてうるうるの目で困ったように眉を下げて俺を見てる。

「それ以上は絶対ぇ何もしねぇ」

「…お家帰ってから」

「それじゃ遅せぇ。撮影のコンセプトだって女と過ごした後って感じだろ。俺以外誰も知らねぇとこに俺の跡つけてるって結構雰囲気としては近くねぇ?」


こんな時に仕事を持ち出すなんてズリィって分かってる。
けどこの訳も分からず脱ぐ撮影をさっさと終わらすにはイメージがねぇと無理。

去年だって黄瀬にアドバイスもらったけどすげぇ苦戦した。

表情なんて作れねぇよ。
俺はモデルじゃねぇただの一般人なんだから


黄瀬はこういう撮影の前は進藤のことを考えるらしいし、会えりゃ会うっつーからやる事やってんだろ。


俺は抱いてはねぇけど、みさきのことを考えれば自然と体は熱を持つし顔にも出ちまう。


俺が抱きてぇもの朝まで一緒にいてぇのもみさきだけだ




「仕事のためにつけるの…?」



けど言葉足らずで勘違いさせちまった


「違げぇよ。お前が好きでお前に触れられる特権が俺にはあるって実感してぇ。俺はお前にとって特別な存在だって思っててぇの。…好きな女が自分の跡つけてんのは特別なんだよ」

あーダサ…
俺マジでダセェわ…

みさきといるといつもこうだ。

みさきにとってかっこいい男でいてぇって思うのに、みさきの目が俺を見てると本音を隠し切れなくなっちまう


「…見えないとこだよ」
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