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最愛 【黒子のバスケ】

第19章 甘い時間


別に俺は、みさきの家に火神のもんがあっても気になんなかった。


みさきと火神には他の誰にも入り込めねぇ深い関係があって、それを変えさせるつもりはなかった。


それはハンナも同じで、事情は知らねぇとしても、みさきと火神の関係がすげぇ近くて深いってことは感じつつ、そこに恋愛感情が絡んでる訳じゃねぇってことは分かってた


だけど火神が家を買うっつった時、自分の部屋はいらねぇってみさきが言い出した。

行かないことは絶対ないけど、長く泊まったりしないからお部屋が勿体ないから、あたしの部屋よりもハンナの仕事部屋とかもっと有意義に使ってとか言って笑ってた。

荷物をまとめる火神を見るみさきの顔は、その時の火神と同じ顔だった。


やっぱこいつらはすげぇ深いとこで繋がってる。


目に見える物がなくてもこいつらは変わることはねぇ



火神が帰ってから、今まではみさきのウォークインに入れさせてもらってた服を、寝室のクローゼットに移そうってみさきが言ってくれた。


「これ、置きっぱなしでいいか?」

「うん。青峰君が日本に置いておいても大丈夫ならそうして」

「じゃあ、そうさせてもらう」


俺の痕跡をここに残してぇっていう一種のマーキング


一緒に服をかけてもらった後、細々したしたものをしまってリビングに戻ると、みさきがソファで寝ちまってる。



ソファに置いてあるクッションを抱きしめて、小せぇからだを丸めてさらに小さくなって規則正しく寝息を立ててる。



ブランケットをかけて自分の寝る用意をしてから、軽いみさきを抱き上げて寝室に連れて行こうとすると、ゆっくり目を開けた。





「だいき、ぎゅ…して」


一瞬寝言なのかと思った。

心臓を鷲掴みされたようなぎゅっとした胸の苦しさを感じて、今すぐ抱きしめたくて、ベッドに行くのをやめて抱き上げたばっかのみさきをまたソファに降ろして抱きしめた。


みさきの腕が俺に回されてみさきも俺を抱きしめてくれた


「みさき…ベッド行こうぜ」

「うん」


シャワーはジムで済ませてあるけど着替えがまだのみさきを寝室に連れていって俺は一回寝室を出た。


っはぁぁーーーー

思わず漏れたデカいため息



突然あんなんズルすぎんだろ…
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