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最愛 【黒子のバスケ】

第19章 甘い時間


もう…ほんとこんな風にバレちゃうなんて…

神様はよっぽどあたしが青峰君に甘やかされてるのが気に入らないみたい。

青峰君にバレた時だって甘やかされてすっごく幸せな時だった


「じゃあまた打ち合わせでねー!」

「うん。気を付けてね。ほんとに送らなくていいの?」

「はい。大丈夫です。お邪魔しました」


「じゃあまたね」

「みさきっち!また明日!」


4人を見送ってリビングに戻ると大我があたしの部屋に置いてあった服をまとめてた。


「多分もう頻繁に泊まることってねぇし、ここ俺が使っちまったら青峰の服入れられねぇだろ?」

「うん…」


何だろう…この感じは

ずっと一緒にいた人が出て行っちゃうみたいな
なんか大我が遠くに行っちゃうような変な感じがする。

ハンナと付き合ってることはすっごく嬉しいしあたしだって青峰君が大好きでそうするのが普通なんだろうけど…


「寂しいか?」

「え…?」

唐突に青峰君に聞かれてすぐに否定ができなかった。


寂しい…のかもしれない

「お前と火神はこの先もずっとお互いに片割れ同士だ。火神の物がここになくても火神の新しい家にお前の部屋がなくても、お前と火神の関係が薄くなる訳じゃねぇ。付き合ってる相手がいたって関係性が断ち切られる訳じゃねぇだろ?」

「俺も全然寂しくねぇ訳じゃねぇよ。けどやっぱなぁなぁにしねぇ方がいいとこってあるだろ?別に二度とここに来ねぇ訳じゃねぇけどお前と青峰にはちゃんと二人の時間を大事にしてほしい。普段離れてる分会った時は他の邪魔がねぇ方がいいって思ってる。服だってずっとありゃ嫌でも俺のことが頭に浮かぶだろ?」


青峰君も大我もすごく優しいからそれに甘えすぎてた。

過去をすべて知ってても軽蔑しないでいてくれた青峰君と支え続けてくれた大我

あたしが幸せになることを望んでくれて、大我が幸せになる相手を見つけられたなら少しだけ変わるところがあるのは当たり前なんだよね

それにあたしも大我の幸せを望んでるし、あたしも一緒にいて幸せだって思う人を見つけられた。


お別れする訳じゃない。


「ありがとう」


いつもいつも本当にありがとう


大切なことに気づかせてくれて、大事に思ってくれて本当にありがとう



荷物をまとめ終わった大我を見送って二人になってから空いたところに青峰君の服をかけた
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