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最愛 【黒子のバスケ】

第19章 甘い時間


「ねぇっ!もう返して!」

ケーキ食べるって言ったのにみんな全然動かないから、取り上げようとしたら美緒に先に取られた


「あとちょっと見せて」

「ダメッ!もう見ないで‼返してー」

20㎝上の美緒の顔を見ながら、セクシーなくびれに抱き着いて腕を伸ばすけど全く届かない

みんな笑ってて助けてくれないし


「じゃあまた今度見せて」

「分かったから。今はもう見ちゃダメ…」

もう半べそ…
美緒の目を見て真剣に返してってお願いすると美緒がびっくりしたようにあたしを見てる


「ちょっと……あざとすぎ。どこでそんな顔覚えたの?」

「元々こういう顔だもん。早くかーえーしーてー」

「知ってたけどそんなでっかい黒目でウルウルされたらあたしがドキドキする」


あのさ…
あたしは美緒をドキドキさせたいんじゃなくて本を返してほしいの‼‼

それに、あたしはドライアイなの‼‼

「もう!いいから返すの‼‼」

「はいはい」


やっと返してくれてみんなでケーキを食べ始めたのに、話題はあたしの目とあのメイクブックでちっとも落ち着かない

「みさきってホント目の色綺麗だよね」

「ずっとカラコンだと思ってたッス…」

あたしはコンタクトはしてるけどカラコンではない。
結構前からあたしを知ってる黄瀬君が、あたしの目をカラコンだと思ってたことに驚いたけど、黄瀬君はあたしの髪も目も生まれつきの色だってことに驚いてた。


「あたしはみさきの黒目の大きさに驚いた。さっき上目遣いで見られてたのに黒目がでっかすぎて下瞼のとこ白目見えないの」

「よくそんなとこ見てたね」

「あたし身長的に結構上目遣いされることあるけど、あんなドキドキしたのみさきだけ」


ドキドキって…
あたしは美緒のセクシーボディの方が断然ドキドキしますけど

「えー!あたしも見たい。みさき上目遣いして」

「え、そう言われても…意識してやってる訳じゃないし、上目遣いなんて普段しなくない⁉」

「うん。しないかも」


上目遣いを可愛いって言う人もいるかもしれないけど、あたし的にあれはそんなに可愛い仕草って感じはしないし、アイメイクが濃い人の上目遣いは結構怖い…


「じゃあさ、ちょっと上見てみてよ」

「いいけど」


美緒に言われて上を見るといきなり突っ込まれた。


「「違う‼‼」」
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