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最愛 【黒子のバスケ】

第19章 甘い時間


「ねぇねぇ…これって……みさきじゃない?」

みさきが雑誌を収納してるリビングの棚。
メイクの専門雑誌は最新号を全部持ってるからここに来ると必ず見てた。

だから今日もキッチンでいちゃいちゃしてるみさきを尻目に、あたしと美緒は最新の雑誌を見ようと本棚の一番端の本を手に取った。

みさきは必ず新しいのが向かって右に来るように収納してたから、だから迷わずにそれを手に取ったら…


表紙は泣いてる女の子…



みさきにそっくりだけどもっと若い。
セピアに色の加工がされた表紙
Patrick Mcgrathのクレジット

みさきのBOSSで当然あたしたちも知ってるメイク界の超重鎮。

裏表紙の印刷の日付は11年前。


美緒と思わず顔を見合わせた。


「…みさき…だね…」

今までこの棚は何度も見てたけどこれはなかった。


持ったまま驚いて呆然とするあたしたちをきーちゃんとテツ君がのぞき込んで、二人も言葉を失ってる。

あたしたちの様子に気づくことなくテレビを見続けてるかがみんを呼ぶと、こっちに来たけど明らかに目を泳がせてる。


「これ…みさきっち…っすよね?」

「ん、あー…どうだろな?」

「火神君。バレバレです。黒須さんですよね?」

「あっ…いやッどーだろ…取り敢えず仕舞っておいた方がいいんじゃね…」


絶対認めないけど普通にバレバレだよ…


みさきにバレたら絶対見させてもらえない。


キッチンでいちゃいちゃしてるのをいいことに、センターテーブルに広げて4人で見始めると、かがみんが明らかに焦って止めようとしてるけどあたしたちは絶対見たい。


何人かのモデルさんのページの後にブロンドのみさきが写ってる


見覚えがある気がした。


大ちゃんとバッシュを見に行ったお店で、かがみんといた子は、このブロンドの子だった。


本当に…

本当にみさきだったんだね…


「みさきって、こんな色っぽい顔するんだ」

「これは少し辛そうですね」

「みさきっちって、こうやって見るとすげぇ外人さんっぽい」

色んなみさきを見て、最後のページにたどり着くと、すごくいい顔でメイクブラシをもって笑ってるみさき


「大ちゃんが一目惚れしちゃうの、分かるなぁ」



ぽろっとこぼれたあたしの言葉にみんなが頷いて誰からともなくもう一回見始めた
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