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最愛 【黒子のバスケ】

第19章 甘い時間


みんなでご飯食べて片付けて、さつきと黒子君が手土産に持ってきてくれたケーキを食べるためにキッチンで紅茶を入れてると、青峰君が手伝いに来てくれた。


さつきと美緒と大我は決まったマグがあるからそれにして、黄瀬君と黒子君はお客様用のカップ

あたしと青峰君はもちろんあのでっかいFBIの


ケーキの種類を見るといろんなのがあるから今日は王道のブラックティーに決めて、お湯が沸くのを待つ間に青峰君と指相撲をしてるんだけど……


断然あたしが弱い。


指だって青峰君の方が長いし、一回捕まったら全く逃げられない。


「じゃあハンデな。俺の指を最初にお前が抑えたとこからスタート」

「それなら勝てそう」













______撃沈…


秒で負けた


「両手使っていい?」

「いいぜ。けどそれでお前が負けたら……」



腰を引き寄せられて、耳元であたしにしか聞こえない声で言われた言葉。


「………じゃあ、やめておきます…」

「無理。両手を使うのを俺が承諾した時点で勝負は始まってんだよ」


ニヤリと笑った青峰君が負けるなんてことは…

























勿論ない




両手を使っても結局勝てなかった指相撲に、あたしの顔はどんどん熱くなっていく。



「後でな」


耳元ですごく甘く囁かれた声にめまいがする。


何とか逃げられる方法を考えないと

できない…
絶対無理。



どうにか顔を落ち着けてからキッチンを出ようとお湯の火を少し小さくすると、みんなから見えない位置で青峰君がそっと頬にキスをしてくれた。


これ以上ドキドキさせないで…

あたし心拍数上げちゃいけないんだから…


なんて言えるはずもなく、目だけで抗議すると、大きな手があたしの手をぎゅっと握って優しい顔で笑ってくれるその顔がかっこよすぎて、みてられなくて目を逸らすと、青峰君があたしの薬指のほくろをくすぐってる。


くすぐったい…


でも幸せ






しっかり沸いたお湯で紅茶の用意をしてリビングに入ると、みんながセンターテーブルに集まって何かをのぞき込んでて、大我だけがこっちを見てる。



「…な、なに?」


まさかキスしてたの見られてた?



「言っとくけど、俺は止めた」


どういう意味??
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