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最愛 【黒子のバスケ】

第19章 甘い時間


さつきが引かないって分かったのか、男性陣が諦めたところで、お料理を始めるべくさつきの髪をまとめてあたしも髪をまとめた。


「みさき、そこどーしたのぉー?」

「え?そこって?」


明らかに美緒がふざけた感じで聞いてくるけど、何を言われてるのか分からなくて聞き返した



「こーこ‼」

_____こちょこちょ…



「ひゃんッ…」


いきなり人差し指で首の後ろをくすぐられて、すっごい変な声が出て、あまりの恥ずかしさにすっごく顔が熱くなる


「ちょちょちょっ…ちょっと!!何いきなりくすぐるの⁉」

しどろもどろになりながらも抗議すると、さつきも同じようなニタニタした顔であたしを見てる。


「大ちゃんってほんと分かりやっす~」

「こぉんな目立つとこにキスマーク付けて、愛されてるんだからぁ~」


しまった…

完全に忘れてた


ジムに行くときはコンシーラーで隠してたけど、ジムでシャワー浴びた後完全に忘れてた


「っち……ちっちっちちち違う‼‼これは…そのっ……吹き出物なの‼」

「前にも後ろにも吹き出物ねぇ~」

「みさきにこぉーんな目立つ吹き出物ができるなんて、どうしちゃったのかなぁ」


完全にいい訳に失敗した


もう、恥ずかしすぎ…


一目散にキッチンを飛び出して仕事の部屋に入ってコンシーラーで隠した


でも、これ手遅れ感すごい

しかも、びっくりしてでっかい声で否定したせいで、絶対みんなに聞こえてた

でもでも…ぎゅってしただけだもん



真っ赤な顔にスプレーを大量にかけて、顔色を落ち着かせて部屋を出ると、さつきと美緒が相変わらずニタニタしてるし、さっきまでさつきのお料理が心配とか言ってたみんなまで笑ってる



もう…ほんとヤダ


恥ずかしすぎてせっかく冷やした顔もまたすぐに赤くなっていく

「「み・さ・き・ちゃん♡こっちおーいで」」


絶対嫌…

この二人のあの顔と言い方は絶対いじめられる



「おい、いじめんなよ。追い出すぞ」

「いや、お前が悪りぃんだろ。お前が追い出されろ」

「青峰君もつけることあるんですね」

「青峰っちはほーんとみさきっちが好きなんスね」

「っせぇな。お前らだって付けてんだろーが」

立ち尽くすあたしの耳に入っては抜けていくみんなの勝手な言葉たち。



「これはっ‼‼‼吹き出物なの‼‼‼‼」
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