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最愛 【黒子のバスケ】

第19章 甘い時間


「リハビリはどう?」

「順調だって言ってもらえてます。でもやっぱり内ももの感覚が戻らなくて」


神経をたくさん切るから感覚が遠くなるってことは最初に説明されていたけど、まさかこんなに体のバランスを保てなくなるとは思ってなかった


「そうね…神経の再生は時間がかかるものだし、でも解決方法はあるわよ」

「そうなんですか?」

「多分今までの立ち方って最初はものすごく意識してやってなかった」

「はい」

内ももに力を入れて立つようになったのはハイヒールヨガに通ってから

ヒールを履いて外ももに力が入ると脚の筋肉が変な風に発達して、太ももだけが太くなっちゃうって先生が言ってたから、そうならないために意識的にそういう風にしてて、ヒールを履く時間がすごく長かったから普段も自然とそうなってた


「ヒールを履くようになればまたその歩き方に戻ると思うんだけど、今は内ももよりもお臍に意識を集中させて立てばいいのよ。そうすればまっすぐ立てるわ!元々姿勢はいいからそんなに大変じゃないと思うの」

リコさんのパーソナルトレーニングは人気で、早めに予約を取らないと入れない

その理由は通えば通うほどに分かる気がした。
トレーニングだけじゃなくて、ライフスタイルに合ったやり方を個々に提案してくれて、常にクライアントに寄り添ってくれてる

頑張るけど無理はしないってスタンスは、続けやすいけどちゃんと刺激になっていて、結果に繋がっていく

それにあたしの貧乳の相談もこっそり聞いてくれて、食事のアドバイスとマッサージを教えてくれた


「そういえば、青峰君って巨乳好きだったわね…」

「やっぱりそうなんですね…去年の雑誌で見た好きなタイプが束縛しない巨乳だったんです。あたし全然当てはまってなくて、本人から聞いたことはないんですけど、やっぱり少しでも好きなタイプに近づきたいっていうか…」


あたしを好きって言ってくれたってことは、あの巨乳って答えが適当に言ったことなのかもって期待もあったけど、さつきに聞いたら本当に巨乳が好きらしい…

でももう巨乳よりみさきが好きだから気にしなくていいって励ましもくれた。
けど、やっぱりちょっとでもいいから大きくしたい

「ホントみさきちゃんって素直ねー!」

「もう!笑っちゃだめです。あたしがこんなこと言ってたって青峰君には絶っっっっっっ対秘密ですよ‼」
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