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最愛 【黒子のバスケ】

第19章 甘い時間


教師が止めに入ったけど、逆に大ブーイングにあって収拾つかねぇから答えることにした。


今までなら「特にねぇし彼女もいねぇ」って答えたかもしれねぇけど、今はそう答える気にならなかった。


「タイプは、めちゃくちゃ努力家で自分の決めたことを曲げねぇ。いつも自分の進む道を自分の力で切り開いてる強い女。で、彼女はそういう女だ」

「どこが一番好きですか!?」

「全部」


大騒ぎ…

生徒も保護者もすっげぇ大騒ぎ



「しーずーかーにー‼‼‼‼では特別講義はここまでとなります‼‼バスケ部の生徒は引き続き体育館に残って、見学者はフロアじゃなく2階席で見るように‼‼‼」

「青峰さんありがとうございました‼‼」


「ありがとうございました‼‼‼」

あんなでいいのかよく分かんねぇけど、全員が言ってくれたからこれでよしって事だ。

「ありがとな」


着替えるために一度体育館を出るときもすげぇでかい歓声と拍手をくれた。


若いってすげぇな。


めちゃくちゃ元気だわ…(笑)



理事長と一緒に校内を歩きながら、変わってねぇって思うと懐かしくなった。

「本当に、立派になりましたね」

「立派…ではねぇけど、ここで拾ってもらえて今がある」


“練習はしねぇ。試合には出る”って条件を飲んでくれる高校が無きゃ俺は高校にすら行かれたか分かんねぇ。

どっか違う高校に行ってたら、火神達と当たることもなく、傲慢に自分が一番強いと思い込んで独りよがりなままだった。

ここでバスケ部に入れてもらえたことが俺にとって運がよかった。


「大変立派ですよ。卒業をさせてあげることはできませんでしたが、こうして講演を受けていただけて非常に生徒たちの刺激なった。ありがとう」

「なら受けた甲斐はあった」


すげぇヤダとか思ってたけど案外楽しめた。

それにどんな世界でも若い奴が育つってことはいいことで、どんなにあがいても若い時には戻れねぇから、若い奴に伝えんのも大事なことなのかもしれねぇ。


理事長と話して更衣室に案内してもらってから、着替えて体育館に戻るとまた大騒ぎで歓迎してくれた。
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