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最愛 【黒子のバスケ】

第19章 甘い時間


side青峰

「じゃあそこの、一番後ろの手がでかい男子」

“やったじゃん‼‼智也‼‼‼”

智也…

聞き覚えがあった。

けど一般的な名前で同じ名前ならどこにでもいる。


「片桐智也です。バスケ部でセンターやってます。」

マジか…
あいつじゃん。

空港でネロの係留を担当してくれたヤツの弟だ。

桐皇でセンターやってる智也。
間違いなくこいつだ。


すげぇいい目してんな。

「一応初めましてだな」

「ハイ。初めましてです!キャップすげぇ嬉しかったっす!ありがとうございました」

「そりゃよかった。IHどうだった」

質問を受けるっつったのに普通の会話になっちまってるけど何となく話したかった。


「決勝で負けました。優勝したらNBAを目指すために留学させてもらうって言ってたけど、負けちゃって今年はアメリカは行かれないんすけど…冬勝って、来年絶対行きます。俺がNBA行ったら一緒にプレーしてくれますか?」


まさかこれが質問か?

すげぇ面白れぇ
行くことは決まってるって感じだ

「あぁ。いつでも相手になってやる。だから登ってこい。俺と火神のいるところまで、自力で登ってこい」

「絶対行きます‼」


直感した。

こいつは来る。

必ず俺と火神のところまで登ってくる。


高校でこの体格なら来るときは多分もっとでかくなってる。

俺と火神はNBAのPFとしては小せぇ。
けどこいつの体格はNBAならPFに打ってつけの体格
Cと遜色ねぇ力とセンターよりも高い得点力を要求されるPF

すげぇしんどいけど、すげぇ楽しいポジションでもある。


智也は多分2mちょいでCとしちゃ身長が足りねぇ。
だから多分こいつはPFになる。


こいつと同じチームになったらポジション争いがすげぇ大変になるな…

けど、楽しみでもある。

俺が引退するまでにこいつとはやりてぇ。


「ちょっと時間押しちまってるから、あと一人」


もはや絶叫に近い声でたくさんの奴が手を挙げて、女子を指名した割合が少なかったから手前にいた緑のパーカーのを指名した。



「鈴木かなです」

“きゃー‼‼かな絶対聞いて‼‼”

女子を指名すると周りがすげぇ騒ぐから結構笑える。


「どんな女の人が好きですか!?彼女いますか!?」

なんだそりゃ。

「こらー‼将来に関係ない質問はやめなさい‼‼」
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