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最愛 【黒子のバスケ】

第19章 甘い時間


今日はあたしは結構忙しい。


リハビリ行って、新しいメイクブックの打ち合わせして、最後はトレーニング。

だけど忙しいって言ってもお仕事は1件だけだしトレーニングが終わればまた青峰君と一緒にお家に帰ってこれる。


それに今日はみんなが遊びに来てくれるからちょー楽しみ。


青峰君と二人で過ごすのも大好きだけど、みんなで過ごせるのもすごく楽しい。


「用意できたか?」

「うん!」

「じゃあ行くぞ」


青峰君は今日母校の桐皇学園で講演をして、そのあとは特別授業と称してバスケ部にバスケを教えてくるらしい


さすが私立。

自由すぎる

土曜日だから生徒は強制参加じゃないし、希望があれば事前申し込みで保護者も聴講できるらしいんだけど、申し込み殺到で急遽人数制限を設けて、保護者は抽選になったみたい

生徒も来ない人はほぼいないらしい


「俺卒業してねぇのに…講演とかやるタイプでもねぇし。マジでヤダ」

「でも頑張るといいことあるよ!って言ってあげたらすごく説得力あると思うよ」

青峰君は確かに講演とかするタイプではない。
だけど何かを極めた人の言葉は何かを頑張ろうとする人には必ず響く。

うまく言えなくてもきっと伝わるし、聞く側が真剣であれば感じ取れることは絶対ある。


「いいことってなんだよ?」

「好きなことをお仕事にできるし、努力が認められるとすごく嬉しいってことを体感できるってこと…とか?」

「あと、俺みてぇにすげぇ可愛い彼女できるとか?」

今の絶対意地悪だ…
だって目が意地悪の時の目だもん。


なのに…

からかわれてるって分かってもあたしの顔はすぐに赤くなる。

「……もう…真剣に言ってるのに!」

「俺もすげー真剣だけど?」

「そんな事講義で言わないでしょ‼」

「講義では言わねぇよ。でもお前には言う。いい女に選ばれる男になるなら何か一つくれぇは周りよりできなきゃダメだろ? 俺がバスケしてて一番良かったことはお前にかっこいいって言ってもらえたことだ。シーズンチャンピオンになるより本気で惚れた一人の女にそう言ってもらえることの方が俺はすげぇ嬉しい。バスケをやっててよかったしもっと強くなりてぇって思う。お前の存在が俺の頑張る意味だ」


どうしてこんなに嬉しいことをサラリと言ってくれるんだろう。

朝から泣きそうになっちゃう…
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