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最愛 【黒子のバスケ】

第19章 甘い時間


後ろからぎゅってしてもらって、バスソルトを選ぶのは至福の時間だった。

お風呂で離れるのは寂しいけど、この時間があるから毎日のお風呂が楽しみで仕方ない。


なんだか今日はいつもよりも青峰君のキスが多い。

青峰君がいつもしてくれる下唇の甘噛みが大好きで、あたしもしてみたくなったから、痛くしないようにそっとぱくってしたら一瞬離れそうになった唇がすぐにくっついた


噛むように、でも優しくて、何度も何度も口づけられて蕩けそうになってしまう。


お湯はもうとっくに溜まってる


でも離れたくない


唇が離れた時に体の向きを変えて青峰君の胸にぎゅっと捕まると、長い腕があたしをしっかり抱きしめてくれた。


深く息を吐いてあたしの首元に顔を埋めた直後
首にチクリと痛みを感じた


「いっ…」

「わり…」


一瞬離れてまたチクリとしたけど今度は驚かなかった。

ぺろりとなめられて首元から唇が離された


「汗かいたのに…」

「気になんねぇ」

あたしは結構気になるのに…
もし汗臭かったらとかべたついてたらとか考えちゃう。


「お風呂入らせて…」

「まだダメだ」

少し距離を取ろうとしたあたしをさらにきつく抱きしめて、今度は前にチクリとした痛みを感じた


「お前は俺のだ…相手がどんなチビでもキスマーク付けんのは絶対ぇダメだ」


もしかして、シカゴでのジェイクのこと言ってる?

「分かってる…」

どうしてだろ…
今までは本当にただのうっ血だって思ってたのに、今はそう思えない。

もし青峰君に誰かがつけたとしたら、それはすごく嫌だ…


「風呂行くか?」

「…うん」


そう言ってあたしを軽く抱き上げて、バスルームまで連れて行ってくれた。


特別なことがなくてもこうして青峰君は何度も抱っこしてくれる。

何度されてもなれないけど、あの腕の中で揺られるのはすごく心地いい。


「ちゃんとあったまってこいよ」

「うん。ありがとう」


服を脱いで痛みを感じたところを見ると小さな赤いあざがついていて、後ろも見ると同じ形と同じ大きさの赤いあざがつけられていた。


「明日トレーニングなのに…」


恥ずかしいって気持ちはある。

だけどなぜかすごく嬉しかった。

青峰君が嫌じゃなかったらつけてみたいな…
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