第19章 甘い時間
夏でも必ず湯船に入るみさきは、いろんな色したバスソルトとかいうのを毎日楽しそうに選ぶ。
それがすげぇ可愛くて、ベッドルームのラグに座り込んでるみさきを後ろから抱きしめた。
「青峰君好きな色何?」
「黒」
みさきの苗字だから
「そんなのないよー」
「じゃあ白」
みさきにすげぇ似合う色だから
「あ、それならあるよ。バニラとプルメリアの香りで、美緒が黄瀬君とハワイに行ったお土産でくれたんだ。今日はこれにしよ!」
それは、バスソルトってのとはちょっと違うらしいけど、入浴剤には変りねぇらしく嬉しそうに湯船に入れてた。
それが風呂に入る前の日課になった。
脚の間にみさきを座らせて、後ろから腹に腕を回して、みさきの持ってる入れ物からあれこれ出して、何色になるのかとかどんな匂いがすんのかとか聞く。
毎日やってるからもうほぼ覚えたけど、この時間がすげぇ好きだから毎日同じように適当に出して聞いて、それにちゃんと答えてくれるみさきがすげぇ可愛い
「これは?」
「これはね青だよ。青いバラの花びらが入ってるやつ。あ!あたし今日これがいい」
「じゃあこれにしようぜ」
「うん」
決まるといつも俺の方を向いてくれるから、抱きしめたままキスしてみさきの手が俺の手に重ねられる。
すげぇいい
角度的に結構辛れぇだろうから長くはやんねぇけど、みさきが使わねぇバスソルトを箱に戻す間も首筋や耳にキスを落とし続ける。
みさきは耳が弱い。
_______ガブッ
「ひゃぁッ」
甘噛みして軟骨に沿って舌を這わせると、肩をすくめてすげぇ可愛い声を出す。
エロ可愛い。
反応はすげぇ可愛いのに声がめちゃくちゃエロい
「耳…ダメなのッ」
知ってるっつーの。
だからやってんだろ。
すげぇ可愛い
耳から離れてうなじにキスをすると、ビクっとして体を小さく反らせて片付けの手が止まる
「青峰君…」
そんなうるうるさせてトロンとした顔して誘ってんのかよ
「名前」
「やっ…」
ダメだ…
今日はエロい
やめてやれねぇ
みさきの顎を軽くつかんでこっち向かせて唇を重ねると、熱い吐息が流れ込んできた
「呼べって」
「んッ…だいきッ」
「可愛すぎ」
否定される前に唇を塞ぐとみさきが俺の唇をそっと噛んだ