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最愛 【黒子のバスケ】

第19章 甘い時間


結局二人の言い合いは青峰君のお父さんの“お前たち煩い”で終結した。


ご飯をお腹いっぱいいただいて、お母さんとさつきと一緒に片づけをすると、黒子君がさつきを迎えに来て、黒子君と青峰君がちょっと喋ってさつきたちが帰って行った。


「俺らも行くわ」

「すみません。長々とお邪魔しました」

「大輝、迷惑かけんなよ」

「愚息が入り浸ってごめんなさいね」


全然愚息じゃないです…
一緒にいられてすごく嬉しいです。

「いえ、こちらこそご家族の貴重な時間をいただいてしまってすみません。今度こそちゃんとお約束してお伺いさせてください」


「いつでも来てね」

「引き留めて悪かったね」

「いえ、とても楽しかったです。ごちそうさまでした」


何度か頭を下げてお家を出ると、車を出発させるまで二人で見送って手を振ってくれた。



「急にごめんな。疲れただろ」

「ううん。楽しかった。お父さんにも会えてよかった」


少し緊張したけど、お父さんもお母さんもすごく優しくて楽しかった。

それに青峰君は何日もうちの実家に来てくれてたし、ご両親に会わせてくれたのは嬉しかった。


「ありがとな」

「こちらこそ、ごちそうさまでした」


青峰君の実家とうちは近いから、金曜日の夜で道が混んでるとはいえそんなに時間はかからない。


15分くらいでマンションに到着してすぐにお風呂の用意を始めた。


「青峰君先入って」

「いや、お前先入れ。疲れてんだから出たら先寝てろ」

「でも青峰君も疲れてるでしょ?」

「俺はまだ大丈夫だから先入れ」


そう言ってくれるならお言葉に甘えてしまおう。

久しぶりに長く外で運動したし、真夏の気温で汗もかいてたから、そのまま寝落ちは避けたかった。


お湯が溜まるまでの時間に一緒にバスソルトを選ぶのが日課になってる。


「今日お湯何にする?」

寝室に置いてあるバスソルトの入れてある箱は実は紅茶の空き箱。

バスソルトの入ってる箱があんまりいい見た目じゃないから、ちょうどサイズもよかったし引き出しタイプの紅茶のボックスに入れてある


「これ何色?」

「これはねぇオレンジ。ゼラニウムだって」

「こっちは?」

「これ一昨日と同じでちょっと紫っぽいピンクの」


あたしのこの遊びの好きなところは一緒に選んでくれるところと…

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