• テキストサイズ

最愛 【黒子のバスケ】

第19章 甘い時間


大輝が初めて家に連れてきたの女の子は、礼儀正しい小柄な女の子だった。

見るからに純粋って感じだけど、意志の強そうな瞳はすごく印象的だった。

“あたしが青峰君が好きでお付き合いさせていただいてます”

恥ずかしそうにしながらだったけど、誤魔化すことなくそう言った彼女は本当に大輝自身を好きになってくれたんだと思えた。


NBAで有名になったことで、息子自身ではなくNBAの青峰として大輝を好きだと言ってる子はたくさんいるってさっちゃんから聞いて知っていた。

中学、高校の同級生はもちろん、時には小学校時代の同級生までもがさっちゃんに連絡先を聞いてくることがあって、さっちゃんは全部断ってくれていた。

大ちゃんのことを本当に好きじゃない人に大ちゃんは任せられない!っていつも大輝のことを考えてくれていた。


大輝の選んだ子は火神君の幼馴染でさっちゃんの親友だった。

さっちゃんにどんな子なのかってことを少し教えてもらった。


さっちゃんとも仕事をしたり、黄瀬君やいろんな芸能人と仕事で関わりがあること、どんなに有名な俳優やモデルに連絡先を聞かれても一切教えないし、興味すらないって事やメイクの仕事をすごく一生懸命やってること、LA育ちで実家はとても裕福なこと。

だけど実家には一切頼らず、日本とアメリカで自分の技術だけですべての仕事を得ていること。

そして何よりも、大輝をすごく大切に思って大好きでいてくれていること。


だけどまさか初恋だとは驚きだった。


純粋そうではあるけどどう見てもモテない見た目ではない。
小柄で華奢で美人。男が放っておかないことは誰の目にも明らかで、27歳なら過去にお付き合いした人が何人かいてもおかしくないし、それがいけないことなんてことは決してない。


「大輝の何がそんなに良かったの?」

「うーん…どこかが特別いいって事じゃないんです。なんていうか、青峰君そのものが好きっていうか……って、すみません。ちゃんと答えられなくて。けど優しくて努力家で楽しそうにバスケしてるとこが大好きです」


こんなにかわいらしい子がいるなんて驚きだった。

大輝に聞こえてないかちらちら見ながら、小声で恥ずかしそうに教えてくれてパタパタと顔を扇いでる姿は恋してる女の子って感じだった。


我が息子ながらちゃんと見る目がついてたことに本当に安心した。


/ 1719ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp