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最愛 【黒子のバスケ】

第19章 甘い時間


「みさきちゃんお手伝いさせちゃってごめんねー」

「いえ…こちらこそ、急にすみません。しかも手ぶらで…」

「おい!絶対ぇ洗剤触らせんなよ! みさきは手が商売道具なんだから荒れたら責任取れねぇだろ」


あたし、今青峰君の実家でご飯の用意のお手伝いしてます。


到着した時間がご飯時で、すぐに帰ろうって思ってたけど青峰君のお母さんが今作ってるところだから一緒にって誘ってくれた。

さすがに急にきてご飯食べてなんてできないって思って断ろうと思ったけど、青峰君が、あたしさえ嫌じゃなければって言ってくれた。

嫌なんて少しも思わなくて、お言葉に甘えさせていただくことにしたんだけど、突然人数を変えてしまったからせめてお手伝いはしようって思ってキッチンに入らせてもらった。


「少しくらい大丈夫だから青峰君はネロ君と遊んであげてよ。さつきの英語全然分かってないっぽい」


さつきは頭はいいとは思うけど英語は発音に慣れないせいか超棒読みでネロ君が首を傾げたりさつきをじっと見つめたりしてる


「いや、あれはネロがさつきで遊んでっから遊ばせといてやればいーんだよ。っておい‼みさきに包丁触らせんなよ!手切れるだろ‼」

あの…それ、あたしが全然料理しない人に聞こえるから…

「家でも包丁使ってるから大丈夫だよ。青峰君はもうあっちで待ってて」

「ホント煩いわね!あっち行ってなさいよ。どうせ何にもできないんだから」


あたしに包丁持つななんてすっごい今更だし、フォーシーズンズでも家でも包丁は普通に使ってる。


結局さつきに引っ張られてキッチンから出て行ってお父さんとさつきと一緒にネロ君と遊んでる。


「ねぇ、大輝っていつもあんなに口うるさいの?嫌にならない?うざったかったらビシッと言っていいのよ?」

「全然そんなことないです。たまにちょっと過保護ですけど、いつもすごく優しくしてもらってて…」


こんなこと言うのなんかちょっと恥ずかしいけど青峰君とお付き合いできて幸せに思ってるってことを自分なりに伝えたかった。


「大輝でいいの?」

「はい。青峰君がいいです。あたし、初めてなんです……男の人を好きになるの…」

「…そうなの⁉」

「はい…」



そうだよね…

30手前で初恋って驚くよね…


青峰君のお母さんは相当驚いたのか目を見開いて、口もぽかんと空けていた
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