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最愛 【黒子のバスケ】

第19章 甘い時間


夕方までネロ君と遊んで少し子供が来始めたから帰ろうとおもちゃを片付け始めるとジェイクより少し大きいくらいのバスケットボールを持った男の子がネロ君を見て近づいてきた。



「ライオン‼ママ‼ライオンいる‼‼」

「ホントだーライオンさんみたいだねぇ」


あ、これちょっとまずい…
子供は大丈夫だけどネロ君は大人の女の人が苦手だから威嚇するかも…


トコトコと近づいてくる子供と後ろを歩くママ。


だけどここで逃げるみたいに帰ったらさすがに感じ悪いし…
青峰君を見るとネロ君のリードを短く持ってネロ君を落ち着かせるようにしゃがんで撫でてる。


「触りたい‼」

「ダメよ。触られるのが嫌なワンちゃんもいるんだから、ここから見てるだけ」


少し離れたところで見てるだけだったけどあたしに会釈をしてくれたからあたしも会釈を返した。


「みさき、ちょっとネロいいか?」

「うん」


青峰君があたしにネロ君のリードを渡してその子に近づくとお母さんと少しだけ話して子供を抱っこして連れてきた。

なんか…パパっぽい…

青峰君が子供が好きだってことはさつきに聞いて知ってたけど今なんかすっごくキュンとした。


『伏せろ』

遊んで息の上がったネロ君に青峰君が伏せの指示を出すとすぐに言うことを聞いてその場に伏せて大人しくしてる。


「触るか?」

「触りたい!」


青峰君がすごく優しく子供の相手をしててその子を抱っこしたままネロ君の横にしゃがむと先に青峰君が撫でてその子が後からネロ君を撫でた。


「ライオンふあふあだねー」

「だろ?でも動物園のライオンは触るなよ」

「うん!」

青峰君がパパになったらこんな感じなのかな…?
青峰君の子供ってどんな感じなんだろう…


結婚とか子供とかまだまだ全然考えられないけど青峰君とできたらきっと幸せだよね


「ママんとこ帰るか?」

「もうちょっと触りたい」

「じゃああと少しな」


男の子がニコニコ笑ってネロ君を撫でてるのを優しく笑って待ってあげてた。

「おじちゃんありがとう」

「おじ………笑。ママんとこ戻るか?」

「うん!」


おじちゃん呼びにはさすがの青峰君も苦笑いだったけど青峰君に抱っこされてママのとこに戻った男の子はまたバスケットボールをもって嬉しそうに歩いて行った。
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