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最愛 【黒子のバスケ】

第5章 色褪せない想い


空港で騒ぎになるのを避けるために入ったカフェなのに、黒須がずっと警戒してデカい目をクリクリさせてた。

俺らはスポーツ選手であって別に芸能人とかそういうんじゃねぇんだからどこで誰と何してようが自由だ。

誰といるかもどこで何をするかも自分で決める。


手続きまではカフェにいたかったのに、バカそうな女二人が黒須の事をごちゃごちゃ言い始めた。


あれOKならうちらも可能性ある。


冗談だろ?
身の程を知れ。

俺は黒須はありでしかねぇけどお前らはマジでナシ。


自分が小柄なことを気にする黒須は小さく反論したけど、黒須はそのままでいーんだよ。
グラマーでもナイスバディでも文句を言うやつは言うんだから。
それにこの歳でアメリカのコレクションのメイクに呼ばれるなんてすげーだろ。


人の事色々言う前に自分はどうなんだって話だ。
黒須に自分を卑下してほしくねぇ。


「出ようぜ」


俺が聞いてたくねぇからそう言ったのに、黒須は申し訳なさそうな顔をしてて、けど、俺らといたことで言われなくてもいいことを言われちまったんだから仕返しぐれぇはする。


「言われっぱなしは癪だろ?」

俺が癪

引き寄せた腰はやっぱりすっげぇ華奢だった
力を入れたら折れちまいそうだった


もっといい女ってなんだ?
俺は黒須が好きなんだから黒須が一番いい女なんだよ。

お前らが蔑んだ見た目もお前らが知らねぇ中身も、俺は黒須がいいんだよ。

釣り合ってねぇとか余計なお世話だ。

しかも黒須が地味とかドヤッてるとか言ってどこに目つけてんだ?
お前らなんか毛虫かまつ毛か分かんねぇし、原型分かんねぇ程塗りたくって、ドヤ顔で見当違いなことでかい声で言ってただの馬鹿じゃねぇか。

緑間の結婚式で見た黒須は華もあって品もあって、めちゃくちゃ洗練されてて綺麗だった。

今日だって仕事終わりに俺たちを送るために車を出してくれたけど、シンプルな仕事の服装だってすげぇ似合ってる。

全て余計なお世話だ。







俺はベタベタすんのは好きじゃねぇから付き合ってても腰抱くとかはなかった。
けど、黒須に触れるのは心地よくて、ずっとそのままでいたかった。

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