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最愛 【黒子のバスケ】

第19章 甘い時間


side青峰


俺の避難所【風呂】

みさきをウエイトにしてやるトレーニングはすげぇ好き。

やったら自分が追い込まれるって分かっててもやっちまう。


みさきは背中に乗るのを俺より先に教わってたくせして隠してやがって最初にやれっつったら顔真っ赤にして恥ずかしがって運動してる俺よりみさきの方が体が熱かった。


毎日やるうちにみさきは慣れてきてトレーニングだって思ってやってんだろうけど俺は全然慣れねぇ…


背中にぴったりくっつきゃみさきの柔らかい部分が俺に当たる訳で、そもそも俺はあれが好きだしみさきのとなればそりゃ反応すんなっつー方が無理。

トレーニング中は集中してっからいいけど終わった途端背中に触れてたみさきの感触を思い出して血液が集まりだす。


だから敢えてドリンクを酸っぱく作って気を逸らしてたのにそれでキスしてりゃ何の意味もねぇ。

これ以上はやべぇってとこでキスをやめてシャワーに行こうとする俺を、赤い顔してうるうるの目で見つめてくるみさきにこれ以上触ったら抑えらんなくなる…


ドリンクの入ってたシェイカーをみさきに渡して風呂に逃げ込むと冷たいシャワーで体を冷やした。


それでも熱が治まらねぇときは…

自分の家の風呂でこんなんやってんの知ったら多分みさきは嫌がるだろうけど、好きな女といて抱かねぇってのはどっかで発散しなきゃ無理がある

しょうがねぇだろ…
俺は男だし、みさきがすげぇ好きで抱いていいならマジで抱きてぇし…

自分ですんのなんてただの処理だから全く気持ちよさはねぇけど出せばすっきりはする。


痕跡を残さねぇように全部洗い流して風呂を出てみさきの用意してくれたバスローブを羽織ると、みさきに抱きしめられてる時と同じ匂いがしてまた体が熱を持つ。



俺はみさきにめちゃくちゃ惚れてる。

距離があっても、会う時間が少なくても、抱けなくても、俺らのペースでゆっくりこの先の人生をみさきと一緒に進めればそれでいい。


着替えて脱衣所を出るとみさきがネロにリードを付けて待ってた。


「もうお散歩行かれるよ‼…って髪乾かさなきゃね」

「切ったばっかだからほとんど乾いてる」

『すぐ行かれるって。嬉しいね‼』


これじゃどっちが散歩楽しみにしてんだか分かんねぇな


けど、どっちもすげぇ可愛くてどっちもすげぇ大事だからどっちでもいいわ。
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