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最愛 【黒子のバスケ】

第18章 劣等感


起きてたよ





目を閉じた3分後までは。


ぐっすり寝て予定通りに目を覚ますと青峰君はまだ寝てる。

きっと昨日ずっと運転だったから疲れたよね。


「ご飯作ったら起こしに来ます」


勝手にベッドからいなくなるなって言われてるけど言っておけばいいよね。

怒られたらちゃったら…それはしょうがない。


リビングのカーテンを開けて軽く着替えをして、ちょっとだけお化粧して朝食を作り始めた。

昨日お寿司だったけど今朝も和食。
バーミキュラで炊き込みご飯を作ってお味噌汁と卵焼きと温野菜。

青峰君はリハビリ中だけど戻ったらプレマッチもあるし、落ちた筋肉の回復もしないといけないから朝からしっかりたんぱく質を摂ってもらうために鶏水晶も作ってネロ君にも鶏肉をゆでてちぎった。


きっとネロ君も腹ペコだし、そろそろ青峰君を起こして一緒にご飯にしたい。



真実を開けるとネロ君はもうご飯の匂いを分かってるのか起きてて、青峰君は壁の方を向いてるけど多分寝てる。



「朝だよ」




そっと肩を揺らして声をかけるとすぐに体をあたしに向けて腕をいつもより少し強めに引っ張られて、咄嗟のことでバランスを崩して思いっきり青峰君の上に倒れ込んだ

「わっ…ごめんねっ」


いくらあたしが痩せてても青峰君だってさすがに重いはずで、すぐに起き上がろうとしたのにそのままぎゅっと抱きしめてくれた。


「おはよ。脱走したな…」

「おはよう。脱走したけど…ちゃんと起こしに来たし、ご飯も作ったよ」

「すげぇいい匂いする。朝飯なに?」


青峰君の胸板はあたしがすっぽりと納まれるほど広くて半分以上体を乗せて抱きしめられたまま寝起きの少しかすれた声が優しく耳に届く。


「えっとね炊き込みご飯とお味噌汁とおかず。それより降ろして。青峰君つぶれちゃう」

「朝飯が和食とかすげぇ久しぶり。潰れる訳ねぇだろ。ネロより軽い」


全く降ろしてくれる気配のない青峰君にもう少しだけ甘えようって思って胸に頭を預けると大きな手で頭を撫でてくれる


もう…朝から幸せすぎる…


鼻が触れて…



キス…








とはならなかった



ピーンポーン…



「チッ…誰だよ…」

「え…誰」


何も頼んでないしこんな平日に美緒ってことはない。


だけどドアのインターホンだししょうがないから出よ
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