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最愛 【黒子のバスケ】

第18章 劣等感


青峰君があたしのことを浮気とかいうから、つい空港でのことを言い返したらもうカオス。

大我があのタイミングで来なかったら多分まだあたしたちはご飯にありつけてない。


ちょっと眠そうな大我と仕事終わりで腹ペコの黄瀬君が、取り敢えず座って何か食べようって言ってくれたおかげで全員が座れた。


男の人で並んでもよかったけど4人並ぶとちょっと狭いから、黒子君はさつきの隣でこっちが4人で向こうが3人。


「で、ハンナって誰なんスか?」

「ほら、前にマイアミで撮影した大我のCMあるでしょ。あの時にちょっと揉めたって話したの覚えてる?あの時助けてくれたのがハンナなの」

「で、さっき火神君が“俺の”とか言ってましたが、なんの妄想ですか?」


ごめん笑った。
美緒もさつきも笑ってて青峰君も笑ってる。
そして大我が怒り出した。


「ふざけんな黒子‼7月から付き合い始めたんだよ」

「えー!ついに火神ッちも彼女できたんすね」

「そうなの。大我はハンナと離れたくなくて、今日だってフライトの前にごねてごねて駄々っ子みたいだったんだよ」

大我の“行きたくねぇ”は結局離陸するまで続いて成田に着いた後は“早く帰りてぇ”が始まった。


「えーかがみん意外とかわいー!」

「うっせぇ。お前だって青峰見送った後、2時間は寂しいとか言ってガキみてぇに泣いてたじゃねぇかよ」

ゲッ……ばらされた
ちょー恥ずかしい…
だけどずっと一緒にいてくれたのに帰っちゃったときは寂しいものでしょ⁉

「みさきッち…かーわいー」

「当たり前だろ。みさきはいつだってすげぇ可愛いんだよ」


黄瀬君にからかわれて否定しようと口を開いた瞬間、青峰君がすっごい恥ずかしいことを言ってくれたせいで顔があげられない。


なんでこんなことになるの?

帰国してみんなに会いたくて呼んだのはあたしだけどさ、こんな羞恥プレイはない。


「「みさきって意外と泣き虫だよね」」

「違うの…大我が話盛ってるだけ」

「は?盛ってねぇじゃん。なんなら3時間は泣いてたからな」

もういい黙って
自分だって揚げ足取りして焼きもち妬いたくせに。


「じゃあハンナさんは青峰君の浮気相手じゃなくて火神君の彼女なんですね」


「「そうだよ…」」

「会ってみたーい」

「あ、9月の撮影会えるよ!」

「「やった‼」」
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