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最愛 【黒子のバスケ】

第18章 劣等感


結局酔っぱらってメイクを落とすのが面倒だってソファに横になるママのメイクを落として無理やり寝室に連れて行く羽目になった。

あたしはパパみたいに甘くないしママを抱っこなんて絶対無理。


ママのスマホでパパにかけてそれを持ってあたしが先に歩くとおやつを追いかけるセルジオみたいに着いてきてベッドにダイブした。

「パパありがと」

「全く…これじゃどっちが世話されてるか分からないな」

「でもママ今日急にお仕事になっちゃって忙しかったのにあたしがお魚のさばき方教えてもらっちゃったから疲れちゃったのかも」


ママはお休みの日は比較的ゆっくり起きるから今日もそのつもりだったはずだけど早朝から呼び出されて午前中には戻るって言ってたけど部下のトラブルで結局夕方に戻ったからきっと疲れてる。

「魚うまくできたか?」

「目が怖すぎて無理だったしあたしの3枚下ろしはボロボロだった」

「初めは仕方ない。やってるうちにうまくなる。…そうだ、大我いるか?」

「今日はハンナとレセプションに出かけてていないけど…何かあった?」


パパがこのタイミングで大我に用事があるならそれは多分ハンナ絡み。
大我も明日はあたしと一緒に帰国だから、ハンナはこれから少しの間はうちの実家でママと生活して、通勤の時や出かけるときは警護を付けることになってる

「いや、いないなら…って明日帰国か。ハンナの件でメッセージ入れとくから必ず読めって言っといてくれるか?」

「うん。悪いこと?」

「逆だ」


良かった。
これで悪いことだったら大我だって心配で日本で仕事どころじゃなくなっちゃう。


少しでも事態が進展したことはあたしにとってもすごく嬉しかった。



パパとの電話を切ってもうほとんど寝てるママの手取るとやっぱり乾燥してる。


自分の部屋に戻ってパックとスチーマーとクリームを持ってきてマッサージを始めようとするとスマホが震えて大我からメッセージが入った。


(明日のフライトまでには戻るけど、今夜は帰らねぇからちゃんと鍵とセキュリティして寝ろよ)


そんな事だろうと思った。
いつもレセプションに行ったって2時間くらいしたらすぐ帰ってくるのに、今日はちっとも帰ってこないから帰ってくるつもりじゃないって分かってた。


あの二人は明日から少し離れ離れだからきっと離れがたいよね
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