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最愛 【黒子のバスケ】

第18章 劣等感


『どう?』

『さすがね。ほんと、綺麗…』

『素材がいいからよ』


あたしがそう返すと照れくさそうに笑って、
鏡越しに大我と目を合わせて少しだけいつもよりも照れてる。


『すぐ戻るから、ちょっと待ってて』


急いで自分の部屋に戻ると、
ドレッサーから一つの香水を取り出してドアをノックした。



だってキスとかしてたら邪魔しちゃうでしょ?

まだキスできるようにリップはしてないから。



返事を確認して中に入ると、ハンナの首が赤くてきっとキスをしてたんだってあたしにもバレバレ。


『ねぇ、この香り好き?』

キャップを開けて空中に一吹きさせると、ハンナか手で煽ってその香りを吸い込んだ。


『いい香り。すごく好きよ』

『いいな。それ』


大我とハンナの言葉を聞いて少しだけつけさせてもらうことを決めた。

食事も出るからほんの少し。
だけど密着すれば確かに香りを感じる量。


足首と首筋の後ろ側


『おまじないなの。あたしもこの香りをもらった時おまじないをかけてもらったから。ハンナも、今日のパーティーは絶対にいい思い出になるっておまじない』


これはペニンシュラのスパでつけてもらってチェックアウトの時にもらった香水


すごく気に入っていたから実家の自分の部屋のクローゼットに少し使いたくて持ってきていた。
気に入ってくれてよかった



『じゃああたしちょっと下にいるからよかったら呼んで』


大我とハンナは今日で付き合って1か月。
きっと大我はハンナと二人で過ごしたかったんだと思う

パーティー前の少しの時間でもいいから二人でゆっくりさせてあげたかったから部屋を出た



大我のタイとチーフとカフスはきっとハンナが完璧にやってくれる

ハンナのアクセサリーはきっと大我が着けるから出かける前にあたしがきちんと見直してあげる

出かける前に何度でもキスができるように、リップは出る直前にあたしが仕上げる


リビングに降りて時計を見ると日本はたいだい夜の10時

起きてるかな…


いつもなら起きてる時間だけどいざ電話をするとなると寝てるんじゃないかって気になってしまう


だけどラブラブな大我とハンナを見てたらすごく声が聞きたくなってしまった


迷いに迷って、いつも緊張するけど声が聞けた時はすごく幸せな気分になれる番号をタップした
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